なぜマンドリンは平べったくなったのか?
25日(土)のトーク&ライブ『楽器は語る Talk About Roots Music』 Vol.5 マンドリン編まで、あと5日。何を隠そう、今回もギターをちょこっと弾かせてもらうつもりでいて、その練習を始めているのだが、これがなかなか難しい。いつもはマンドリンで弾いている曲で、ギターで弾くのはこれが初めてだもんな……と言い訳^^; はたして本番までに間に合うだろうか?
それはさておき、イベントの宣伝のために、この日記でトークのネタを小出しに紹介していくことにする。
まず最初の重要なテーマは、なぜマンドリンはアメリカに渡ってボディが平べったい姿に変わったか?ということだ。
拙著『アメリカン・ルーツ・ミュージック 楽器と音楽の旅』(音楽之友社)では、オービル・ギブソンが取得した特許(USパテント・ナンバー598245)の資料から、オービルの意図を推察した。「熱処理して成型した薄い板(リブ)を何十枚も組み合わせて作ったボウルバック・マンドリンでは、充分なレスポンスや、音量、音質を得られない」というのが、オービルの結論だったようだ。熱成型をせずに、厚い板を削り出してトップとバックにする(それどころかサイドの板まで!)。こうしてバイオリン属の楽器とほぼ同等の手法が採用されることになった。
とはいえ、このような技術的な視点とは別に、イタリア以外の移民の文化がもたらした影響についても考えてみる必要がありそうだ。今回はそのあたりの事情について、もう少しつっこんでみたいと思っている。
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私が聞いたところでは、平べったいと通信販売に有利だとか?同じマンドリンでも、ボールバックの約3倍の台数が送れるわけです。
これは二次的な効果?かも知れませんね
投稿: ヒデマン | 2020年1月22日 (水) 22時38分
>ヒデマンさん
そういえば谷五郎さんが、テレ東のタモリさんの番組(「音楽は世界だ」でしたか?)でその説を語ってらっしゃいました。
たぶん結果的にそうなった、という以上の話ではないような気がしますが……。
投稿: Robin | 2020年1月22日 (水) 23時51分