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2019年4月26日 (金)

20世紀初頭のケンタッキーを描く

 NHK BSプレミアムの映画枠。ジョン・フォード監督の『太陽は光り輝く THE SUN SHINES BRIGHT』(1953年 アメリカ)。

 南北戦争から40年ほど経過した20世紀初頭のケンタッキー。いまだに戦争のしこりが残る町の老判事(元南軍のビューグル吹き)が主人公ということで、基本的に南軍サイドの視点で描かれていた。当然のように南軍旗もぼんぼん出てくる。

 面白かったのは、バンジョーばかり弾いていて働かない^^;という罪状(?)で裁判所に連れてこられた黒人少年を裁くシーン。「弾いてみせろ」とうながされた少年が「Marching Through Georgia」を弾き出すと、とたんに不機嫌になる老判事。事情を察した関係者が曲を無理やり「Dixie」に変えさせると、やっと機嫌を直す。

 ライ・クーダーが音楽を担当した『LONG RIDERS』にも似たようなシチュエーションがあったっけな。あちらのほうは、もっと緊迫した場面だったけれど。

 「Dixie」の作者のダン・エメットは、南部の人ではなかったのだが、ミンストレル・ショーのために書かれたこの曲を南部の人たちは自らのものとし、南北戦争当時も愛唱したという。

 もっとも音楽自体は期待外れで、上記のシーンのアテレコ(あからさまに役者の動きと異なる)は、テナー・バンジョーをピック弾きしているような音だった。楽器はオープン・バックの5弦のように見えたのに。

 その後のダンス・パーティのシーンにもバンジョー楽団が登場したが、こちらは本格的なテナー・バンジョー(一応オープンバック)のフラット・ピッキング。ふ~む。時代的にも、地域的にもビミョー。随所に聴かれる黒人たちの洗練された唱法も気になった……。

 音楽を担当したのは、大御所のビクター・ヤング。オールドタイミーとまではいかなくても、もうちょっとルーラルなサウンドでまとめてほしかったような。あ、でも、ハーモニカはわりと効果的に使われていたかも。

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