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2019年2月 4日 (月)

『聴かずに死ねるか!』制作ノート(終)

◆著者名について

 だらだらと書き連ねてきた制作ノートも、とりあえず今回で打ち止め。やはり最後に著者名のクレジットについてふれておいたほうがいいような気がする。麻田さんの自伝なのに、なんで私の名前が入っているか気になる方がいらっしゃるかもしれないし。

 最初に編集の坂口さんと二人で打ち合わせたときに「自伝でいきたい」と言われた話は、すでに書いた。そのときに、「じゃあクレジットはどうなるんでしょう?」と尋ねると、「麻田さんの単独名にしたい」と返された。明確にゴーストライターという言葉は出なかったけれど、早い話がそういうことだろう。

 予期せぬ話にポカーンとして、そのときはそのまま引き下がった(気も弱いのでね^^;)。それでもしょうがないのかといったんはあきらめかけたのだが、作業を進めているうちにやっぱりヘンだと思い直した。一人で悩んでいてもラチが明かないので、麻田さんに相談してみようか。

 おりよく2人きりになる機会があったので(カレーライスごちそうさまでした!)、「クレジットに私の名前も入れてもらいたいと思ってるんですよ」と切り出すやいなや、「そりゃそうだ。ぜったい言ったほうがいいよ」と麻田さん。やっぱり言ってもよかったんだ!

 この言葉に勇気をもらって、「私の名前も入れてもらえませんか」と交渉したところ、あっさり「そのつもりでいます」だって。え? いつのまにか状況が変わっている。もしかして最初から私の勘違いだったってことはないよな? あるいは麻田さんが裏で根回しをしてくださったとか……。

 真相はいまだにたしかめていない。こちらから尋ねることも、きっとないだろう。私の勘違いだったという結論が、いちばん平和でいいかもしれない。真相がどうあれ、麻田さんのあのひとことに対する感謝の気持ちは変わらないけれど。

 ともあれ、この段階では共著になるとは思っていなかった。よくある「編集・構成」あるいは「企画・構成」のようなクレジットで名前が入るものだとばかり思っていた。共著になることを知ったのは、表紙の見本が上がってきた12月3日の時点だ。その前に、前書きやプロフィルを書くように言われた時点で、気がついてしかるべきだったのかもしれないが、まったく予期していなかったもので……。

 この前書きも、てっきり麻田さんが書くものだとばかり思っていたら、「最初に客観的に麻田さんを紹介する文章がほしいから」ということで、急遽お鉢が回ってきた。お断りする理由もないので、ありがたく引き受けさせていただいたけれど、それなりに恐縮はしている。

 そんなわけで、共著になった理由は、結局よくわかっていないのだが、麻田さんをはじめとする関係者の皆様に気を使っていただいた結果ではないかと解釈している。ただひたすらにありがたい。

 結局、私の中では、ゴーストライター→編集者→著者と、三段跳びのステップアップがあったことになるが、多くの読者にとってはどうでもいい話のようにも思う。そんな些末なことより、麻田さんの本が出たという事実のほうが重要であるに違いない。

 トムス・キャビンのコンサートにはずいぶお世話になってきたから、この本を作る過程はとても楽しいものになった(たいへんなことも多かったけれど)。願わくは、この本を読んだ皆さんとも、この楽しさをわかちあえますように。

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