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2018年12月 3日 (月)

不景気に負けぬ歌

 パーソナリティのユキ・ラインハートさんが、「愚痴や嘆きをのほほんと明るく歌っているところがよい」というような感想を最後に述べられたので、我が意を得たりとうれしくなった。

 10月8日(木)午後8時から放送されたFMラジオ「A・O・R」のディプレッション・ソング特集。いつものようにご報告するまでにずいぶん時間が空いてしまったけれど、つい先日音源が送られてきて、やっと聴くことができた。

 1930年代のアメリカでは、経済恐慌で職を失った労働者や、砂嵐で耕作地を失った農民たちの悲惨な境遇をつづったトピカル・ソングがたくさん作られた。金がない、仕事がない、生きているのがつらい、金持ちはいいな、砂嵐はたいへんだ……。歌詞はずいぶんとシビアなのに、曲調はあくまでも明るいものが多く、不況を笑い飛ばすくらいの勢いがある。こうしたディプレッション・ソングの魅力に惹かれて特集を組んでみることにしたのだった。

 番組のサイトにアップされていたオンエアリストは以下のとおり。

  20:02 We Sure Got Hard Times / Barbecue Bob
  20:08 The Rich Man And The Poor Man / Bob Miller
  20:10 Taxes On The Farmer Feeds Them All / Fiddlin’ John Carson
  20:16 NRA Blues / Bill Cox
  20:18 Detroit Moan / Victoria Spivey
  20:23 Pretty Boy Floyd / Bob Dylan
  20:27 Do Re Mi / John Mellencamp
  20:31 Talking Dust Bowl Blues / Woody Guthrie
  20:34 Franklin D. Roosevelt’s Back Again / New Lost City Ramblers
  20:36 How Can A Poor Man Stand Such Times And Live? / Ry Cooder
  20:38 Roll In My Sweet Baby’s Arms, Parts1&2 / Leon Russell
  20:46 My Oklahoma Home / Bruce Springsteen

 当時のリアルタイムな演奏と、その後のカバーとが半々くらいで、バランス的にはまずまずだった気がする。リバイバリストの顔ぶれは、ニュー・ロスト・シティ・ランブラーズから始まって、ライ・クーダー、ボブ・ディラン、ジョン・メレンキャンプ、レオン・ラッセル、ブルース・スプリングスティーン。

 「Roll In My Sweet Baby’s Arms」は、あまりディプレッション・ソングの文脈で取り上げられることはないけれど、初録音が30年代らしいことと、「仕事を探すより彼女に抱かれていたい」という歌詞が、やはり当時の風潮を反映している気がしたのとで、思い切って取り上げてみた。さて、みなさんのご意見はいかに?

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