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2018年12月20日 (木)

ライブ・エイドのクイーン

 単行本が校了になって余裕ができたので、先週の土曜日に見た話題の映画『ボヘミアン・ラプソディ』の感想について書いてみようと思う。見に行くまでは、なぜいまになってクイーンの映画が作られ、それがなぜ大ヒットしたのか、さっぱりわからなかったのだが、見終わったいまとなっても、実はよくわかっていない^^;

Queen1

 映画自体は楽しめたし、とくに演奏のシーンにはわくわくもさせられたけれど、だからと言ってそれだけでこんなに大ヒットするものだろうか?

 フレディ・マーキュリー以上にブライアン・メイが本物にそっくりだったり、使用していた楽器や機材が忠実に再現されていたりと、たしかに見どころはいろいろあるけれど、そういう細かな点に感心するのは、ごく一部のマニアだけじゃないのかな?

 そもそも音楽映画として見てもかなり破格で、実際のコンサートやツアーの模様を撮影したドキュメンタリーではもちろんないし、役者が扮するミュージシャンのストーリーにしてはコンサートの再現に比重が置かれすぎている。

 マイノリティとしての差別体験、成功までの道のり、同性愛も含む恋愛模様、裏切るスタッフ、バンド内のあつれき、不治の病の告知……など、ひととおりのドラマはあるものの、どれも薄味というか、すべてラストに用意されたライブ・エイドのステージのための布石にすぎないような印象だ。

 とにかく、ライブ・エイドを忠実に再現しようと努力するスタッフの執念には、恐れ入るしかない。なぜこれほどまでに頑張ったのだろう? まあ、結果的にこのシーンがウケているわけだから、努力はむくわれたとも言えるのだけれど……。

Liveaid

 そんなわけで、ずっとしまいっぱなしになっていたライブ・エイドのDVD4枚組ボックスセットを久々に取り出してきた。そしてこれを見返して、「うわぁ、映画にそっくりだ!」という本末転倒な気分を味わった。はっきり言って、映画のほうがクリアな画質で、構図もちゃんとしていたりするのだけれど……。

 DVDに収められたクイーンの演奏は全部で6曲。もしかして、当日のパフォーマンスがすべて収録されているのかな? フレディ・マーキュリーがピアノで弾き語る「ボヘミアン・ラプソディ」のイントロから「Radio Ga Ga」につながり、観客とのコール&レスポンスをはさんで、映画ではカットされた(?)「Hammer To Fall」「Crazy Little Thing Called Love」。そして「We Will Rock You」「We Are The Champions」でフィナーレ。

 いやはや。メンバーのいでたち、ブライアン・メイの自作のギター、VOXのアンプの並び、バックの壁、会場を埋め尽くす観客に至るまで、瓜二つだ! 結局、真実はディテールにやどるっていうことなのかしらね? ある意味、とても恐ろしい映画と言えるかも。似たようなコンセプトの映画が作られるようになる可能性もあるのかな?

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コメント

 1つ書き忘れていた。

 DVDはクイーンのところだけでなく、いちばん最初から通して見たのだが、クイーンの直前に収録されたジョージ・サラグッドとアルバート・コリンズのブルース・ギター・バトルが、あまりにも強力で。オレはこんないい演奏をスルーしていたのかと驚愕した。

 ルーツ・ミュージック・ファンにはこちらのほうがお薦めかも。

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