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2018年3月

2018年3月25日 (日)

2018年の花見

 よく晴れたいい天気。散歩ついでに今年も石神井川沿いのサクラを見に行く。

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 向こう岸にサギとカモが日向ぼっこしているのを見つけたが、長いレンズがないのでうまく撮れなかった。

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 そのままぶらぶらと歩き、遅い昼食をとろうと王子のイタリア料理店に入った。ふと脇を見たら、ホルヘ・リナレスさん(ボクシング世界ライト級チャンピオン)らしい人が食事をしていらっしゃるじゃないか! おジャマをするのも申し訳ないので確かめたりはしなかったけれど、はたしてほんとにご本人だったかどうか……。

2018年3月11日 (日)

ドブロだらけの2時間

 3月10日(土)午後3時半より、武蔵小山Againで、「楽器は語る Talk About Roots Music Vol.3」。どぶろひくぞうこと小島慎司さんをゲストにお招きして、ドブロ・ギターについてマニアックにズコズコと掘り下げてみた。(以下の写真の撮影は川口眞さん。Webから勝手にいただいてきました。許してね^^;)

Again201803d

 パート1は、ゲスト紹介を兼ねてのドブロ談義からスタート。最初にドブロの音を意識したのがかぐや姫のバックの石川鷹彦さんの演奏だったこと、ナターシャ・セブンの宵々山コンサートに通いつめたことなど、以前に雑誌の取材でひととおりはうかがっていたつもりだったけれど、初耳の話もポンポン飛び出しきて面白かった。

 続いて、ドブロに至るまでのスライド・ギターの発展の過程や、ドブロの構造について、PowerPointのスライドショー(Againのマスターの石川さんのご協力に感謝!)を交えながらご紹介。

 そしてお待ちかねの実演タイム。チューニングの話から始まって、バーを斜めに使うスラントのテクニック、スリーフィンガー・ロールによる装飾音の加え方、ジェリー・ダグラス風のメロディック奏法の実態、コード・カッティングのスタイルの違いなど、たっぷりと披露していただく。

 最後に小島さんのソロでミニ・ライブ。「cincinnati Rag」では私もギターでセッションさせていただいた。おジャマしてすみません^^;

Again201803e

 休憩を挟んでのパート2は、ドブロの奏法の発展の歴史をたどるDJタイム。こちらも小島さんのフォローが適切で、耳寄りな話も多く、自分でやっていて楽しかった。参考までに、かけた曲のリストを以下に張り付けておく。アーティスト名、曲名、アルバム名の順になっております。

Jimmie Rodgers
 Dear Old Sunny South By The Sea
 RECORDINGS 1927-1933(JSP 2002)

Brother Oswald
 Song of the Islands
 BROTHER OSWALD(ROUNDER 1972)

Josh Graves
 Just Joshin'
 THE GREAT DOBRO SESSIONS(SUGAR HILL 1994)

The Seldom Scene
 Faded Love
 ACT 3(REBEL 1973)

Tut Taylor
 Sweet Picking Time In Toonsboro, Ga.
 FRIAR TUT(ROUNDER 1972)

New Grass Revival
 These Days
 FLY THROUGH THE COUNTRY(FLYING FISH 1975)

Stacy Phillips
 The Last Rose Of Autumn
 THE GREAT DOBRO SESSIONS(SUGAR HILL 1994)

Jerry Douglas
 We Hide & Seek
 SLIDE RULE(SUGAR HILL 1992)

Rob Ickes
 Mr. Goodbar
 WHAT IT IS(ROUNDER 2002)

Infamous Stringdusters
 Moon Man
 FORK IN THE ROAD(SUGAR HILL 2007)

 若干の補足をしておくと、1曲めのジミー・ロジャースの曲でスライド・ギターを弾いているのは、マイク・オールドリッジの叔父さんにあたるエルスワース・カズンズ。1928年の録音なので、ドブロではなくて普通のフラットトップのハワイアン・ギターの音だと思うが、ドブロに至る先駆け的な演奏ということで。

 ジョッシュ・グレイブス、マイク・オールドリッジからジェリー・ダグラスへ……というブルーグラス・ドブロの基本の流れを抑えつつ、新世代のロブ・アイクス、アンディ・ホール(インファマス・ストリングダスターズ)まで、主要なプレイヤーはだいたい抑えたつもりだ。

 最後にアンコールのリクエストがあって、小島さんの演奏でフィナーレとなったのは、結果的にはすごくよかったような。このアイデア(?)は次回以降にも使えるかもしれない。

 --というところで、次回は5月26日(土)。Againのマスター一押しの凄腕ペダル・スティール奏者、村中靖愛さんをゲストにお迎えして、ペダル・スティール・ギター編をお贈りする予定。今回に続けてのスベリ物特集ということで、比較の意味でも面白いんじゃあるまいか?

2018年3月 8日 (木)

ドブロにしてドブロにあらず?

 1970年代初め頃の日本のフォーク・シーンでは、ドブロと言えばメタル・ボディの楽器--というイメージのほうが主流だったような気がする。

 加藤和彦さんがメタルのドブロを使っていたのが大きかったかもしれない(吉田拓郎さんの「結婚しようよ」でその音が聴ける)。石川鷹彦さんのドブロもメタル・ボディだったはず。

 OMI(ドブロの創業一族が興した会社)がドブロ・ブランドを買い戻し、本来のウッド・ボディの楽器に加えて、ナショナル・タイプのメタル・ボディの楽器を作るようになったのが71年以降のはずなので、ちょうど時期が重なったということか。もしかしたら、当時の販売代理店(モリダイラだったかな?)が、メタル・ボディのモデルに力を入れていた可能性もあるかもしれない。

 このイメージが後々まで残っていたようで、私もメタル・ボディのドブロを手に入れたことがある。

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 モデル名は33D(おそらく)。ボディ裏に「D」の文字がエッチングで刻まれている(加藤和彦さんのモデルは「D」なしの33)。14フレット・ジョイントのナショナルっぽいシェープだが、ペグヘッドにはドブロのロゴがしっかりと。

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 ボディ上部のfホールはナショナル風。カバー・プレートはドブロ風と、両者のハイブリッドなデザインになっているところが面白い。

 離合集散を繰り返すドブロとナショナルの複雑な関係については、土曜日のイベントでも少し触れようかと思っているので、興味ある方はぜひお出かけください。--以上、しつこく宣伝でした^^;

2018年3月 7日 (水)

ガスリーズ・チルドレンって最近言わないね?

 午後2時から麻布十番のスタジオで、FMラジオ「A・O・R」の収録。いつものアメリカン・ルーツ・ミュージックの枠だが、さすがに3年もやっているとネタが尽きてきた。そんなこんなで、今回のお題はフォーク・ソング。

Ppm

 フォーク・ソング=民謡と捉えれば、カバーする範囲は恐ろしく広くなる。それではたいへんなので、50年代、60年代のフォーク・リバイバルの話を中心にまとめることにした。

 主なターゲットとしたのは、キングストン・トリオのようないわゆるモダン・フォークのグループと、ウディ・ガスリー、ピート・シーガーの流れをくむガスリーズ・チルドレンたち。このあたりはよく知られているミュージシャンばかりということで、選曲も思い切って有名曲中心にしてみた。皆様おなじみのあの曲やこの曲もかかるかも……。

Joanbaez

 アップした写真は、選曲の作業の途中で見つけた懐かしいレコード(必ずしもこれがかかるとは限りません)。ジョーン・バエズのほうは4曲入りのEPだ。なんで買う気になったのか、いまとなってはよくわからないのだけれど(少なくともリアルタイムでは聴いてない)、まだLPを買うお金がなかった頃だったんだろうな、とは思う。ちなみにPPMのドーナツ盤は、親切な人からタダでもらった。

 うかつなことに放送日を確認するのを忘れてしまったのだが、おそらく3月15日(木)午後8時からになるのでは?(違っていたらあとで訂正を入れる) アメリカン・フォークを愛する皆様はもちろんのこと、日本のURC、ベルウッドあたりのファンの方々も、ぜひお聴きくださいませ。

 --というところで、そろそろ頭をフォークからドブロに切り替えないと……。

2018年3月 5日 (月)

渋谷でカントリーのお勉強

 金曜日に鼻水が止まらなくなって(この歳で花粉症デビュー?)へこたれていたのだが、どうしても聴きたい講演があったので、昨日は渋谷まで出かけてきた。

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 music is musicのレクチャー・シリーズ「カントリー・ミュージック研究の新しい潮流」。講師の永冨真梨さんは、カントリー・シンガーで、現役の同志社大学の大学院生でもあるそうな。

 以下、個人的な覚書のつもりで。

 冒頭に紹介されたのは、キャロライナ・チョコレート・ドロップスの映像だった。黒人のミュージシャンによるカントリー的なパフォーマンスを提示して、「白人の保守的な層のための田舎の音楽」というカントリー・ミュージックのステレオタイプなイメージがはたして正しいか?--と疑問を投げかける(彼らがカントリーのミュージシャンかどうかもかなりビミョーではあるのだけれど)。

 次に往年のオールドタイムのスター、チャーリー・プールを取り上げて、常にスーツ姿でばりっとキメていた、そしてミュージシャンになる前は紡績工場で働いていたプールが、いかに田舎者のイメージと異なっているかを説く。

 以下は地域ごとの特色の比較。ナッシュビルのグランド・オール・オープリーや、シカゴのナショナル・バーン・ダンスでは、田舎のイメージが前面に。テキサスで流行ったのは、ジャズ的な要素を持った洒脱なウェスタン・スイング。一方ロサンゼルスでは、サンズ・オブ・パイオニアーズのようなポップなカウボーイ・ソングが主流に。ケンタッキーを中心としたブルーグラスは、ストリングバンドのテクニカルな発展形。テキサスではペダル・スティール・ギターをフィーチャーしたホンキートンク・スタイルも花開く。

 そしてエルビス・プレスリーの大ブレイクを経て、1958年頃からナッシュビルへの集権化が始まり、ナッシュビル・サウンドが確立されるに至る。その過程で、プロデューサー、ソング・ライター、セッション・ミュージシャン、歌手……といったシステマチックな分業制も進む。

 ナッシュビルに対するアンチテーゼとも言うべき動きには、カリフォルニアのベーカーズフィールド・サウンドや、テキサスのアウトロー・カントリーなどがあった。

 近年では、元ツェッペリンのロバート・プラントとアリソン・クラウスのデュオ・プロジェクトや、ソウル・シンガーのウィリアム・ベルのアメリカーナ・アルバムなど、ジャンルを超えたコラボレーションが目立つ。クリス・シーリー、ヨーヨー・マらのゴート・ロデオ・セッションズもその一例として紹介された。

 ここで冒頭の疑問に戻って、保守的、伝統的な価値観に縛られているとされるカントリー・ミュージックのイメージをくつがえすための例がいくつか提示された(そんな話をしているさなかに、外の通りをヘイト・スピーチのデモが通り過ぎていったのがシュール^^;)。

 最後にQ&Aの時間がとられ、「どこまでがカントリーでどこからがカントリーではないのか?」というような話に。個人的にはこのやり取りがたいへん面白かった。

 以下は私見になるのだけれど、ジャンルを限定するという行為自体にまず限界があるような気がする。「カントリー」にこだわるから話がややこしくなるのであって、もっと幅広く、ポップ・ミュージックの中のナッシュビルのポジションという視点に切り替えると、かなりすっきり見えてくるんじゃないかと。詳しく書くと長くなりそうなので、以下省略……。

 それと、カントリー・ミュージック的な史観では、たとえば、カーター・ファミリー、ジミー・ロジャース、チャーリー・プールあたりもカントリーのカテゴリーに分類するようだけれど(ちなみに私自身は異なる考えを持っている)、その直系の子孫とも言うべき、ウディ・ガスリー、ピート・シーガー、ジョーン・バエズ、ボブ・ディランといったフォーク・リバイバルの人たちが、むしろリベラルな思想を表明していたことはどう説明すればいいのだろう? もしかしたら、ジャンルから思想が生まれているんじゃなくて、思想からジャンルが分けがされている(それも多分に思い込みを含みつつ……)側面もあるのでは? このあたりから攻めると、案外面白い結論が得られそうな気もする。

 終演後、このレクチャー・シリーズのアドバイザーをされている大和田俊之先生に久々のご挨拶。かたじけなくも、講師の永冨真梨さんに紹介していただいた。わ~い! これからはカントリーの話は永冨さんに教えていただくことにしよう。

2018年3月 3日 (土)

テックスメックスでうきうき

 2月8日(木)のFMラジオ「A・O・R」ワールド・ミュージック・エディションは、テックスメックス特集だった。このほど音源を送っていただいたので、そのご報告。

 例によって、当日のオンエア・リストから。

  20:02 Ring Of Fire / Mingo Saldivar
  20:09 Mirala / Ruben Ramos
  20:15 Quiero Que Sepas / Brave Combo
  20:17 Ran-Kan-Kan / Steve Jordan
  20:23 (Is Anybody Going To)San Antone / Doug Sahm And Band
  20:26 Dinero / The Texas Tornados
  20:30 Te Deseo Lo Mejor / La Mafia
  20:33 Chipina / Santiago Jimenes Jr.
  20:38 Tan Solo / Flaco Jimenez
  20:41 Rosalito / Valerio Longoria
  20:46 Texican Badman / Peter Rowan
  20:48 What Of Alicia / Peter Rowan

 選曲のときも思ったけれど、あらためて聴き直してみてもなかなか面白かった。テックスメックスという切り口ながら、それなりに多様性を出すことに成功したのではないかと自画自賛^^; どれも心がうきうきしてくる音楽なのもいい。

 バレリオ・ロンゴリア、ミンゴ・サルディバルといった大御所に、日本でもよく知られているフラコ・ヒメネス、ダグ・ザーム、ブレイブ・コンボあたりを絡ませて……。伝統的なスタイルを引き継ぐサンチャゴ・ヒメネスJr.はやっぱりいいし、大好きなスティーブ・ジョーダンも入れられたしで、個人的にはほぼ満足のいくできだった。あとはリスナーのみなさんがどう受け止めてくださったかだけれど……。

 ちなみに最後のピーター・ローワンの2曲はメドレー。無難に「Free Mexican Airforce」あたりがいいかなとも思ったのだが、そうするとフラコ・ヒメネスのアコーディオンの出番が多くなりすぎるような気がして……。同じ理由でライ・クーダーもカットさせていただいた(ファンのみなさんごめんなさい!)。

 なお、細かい話ではあるけれど、バホセストについて説明したときに「12弦ギターのお化けのような弦楽器」としゃべったところ、「お化けのような」が不適切な言い回しと配慮されたものか、実際の放送では「12弦ギターの弦楽器」とうまいこと編集されていた。これで意味が通じたかしらね? ちょっと心配。

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