« イベントをハシゴしたら疲れた | トップページ | ペダル・スティールの夜 »

2017年12月 6日 (水)

アイリッシュ・ミュージックに飢えていた頃

 朝食をとりながら朝のNHKニュースを見ていたら、いきなりチーフテンズ(チーフタンズ)が出てきた。リーダーのパディ・モローニがインタビューに応えている。

 いまでは「アイルランドの至宝」「人間国宝」などと賞賛されるチーフテンズだが、初めの頃は、正直、ダサい音のスクエアなバンド^^;という印象しかなかった。それがわくわくするようなサウンドに変わったのは、フルートのマット・モロイが参加した頃からだろうか? ここだけの話、かつてのトラッド愛好会でも、はっきり言って評価はあまり高くなかった。……というか、たまに「チーフテンズのファンです」なんていう方がいらっしゃると、微妙な空気が生まれていたような……。

 アイルランドのトラッド・ミュージックに関心を持つようになったきっかけは、デビッド・ブロムバーグ・バンドのアルバム『MIDNIGHT ON THE WATER』(Columbia 1975)だった。ここに入っていたオールドタイムからアイリッシュへと至るフィドル・チューンのメドレーにガツンとやられて、あわててアイリッシュのレコードを探し始めた。当時は国内盤などはなく、輸入盤もフツーのレコード店にはまず置いてなかった。雑誌にもほとんど情報は載っていなかったと思う。

Bogside

 最初に光を与えてくれたのは、『ジューン・アップル』誌がリニューアルした『ブルーグラス・リバイバル』誌の創刊号(1981年4月号)から連載が始まった、ブリティッシュ・トラッド新聞「Bogside」だった。手書きの版下をそのまま載せた壁新聞のような素朴な作りではあったけれど、情報に飢えていた身にはたいへんありがたく、むさぼるように読んだ。

 その後、『ブルーグラス・リバイバル』の編集に関わるようになり、「Bogside」の情報を頼りに渋谷のロック喫茶「ブラックホーク」を知り、トラッド愛好会の例会へも顔を出すようになり、高田馬場のレコード店「Opus One」も見つけた。「Opus One」はたいへんありがたいお店で、イングランドやアイルランドのトラッドのレコードが、売り場のかなりのスペースを占めていた。プランクシティやボシー・バンドのレコードは、ほとんどここで買ったと思う。

Feastofirish

 このコンピレーションもおそらくそうだ。『ANOTHER! FEAST OF IRISH FOLK』(Polydor 1980)。ウルフ・トーンズ、ダブリナーズ、ボシー・バンド、プランクシティ、デ・ダナン、クリスティ・ムーア、トミー・メイケム、クラナド……など、そうそうたるラインアップのコレクションだ。「ANOTHER!」というくらいだから、このアルバムはいわばVol.2で、その前にVol.1も出ていたのだが、そちらは買いそびれた。当時は何も知らなかったので、こうしたコンピレ盤はとっかかりとしてありがたかった。

Ourfolkmusic

 もう1枚、こちらはトレイラー・レーベルのサンプラー的なコレクション。いかにも低予算風のジャケットだけれど、ラインアップはボーイズ・オブ・ザ・ロック、ハイ・レベル・ランターズ、ディック・ゴーハン、ニック・ジョーンズ、ヴィン・ガーバット……など、なかなかの充実ぶりだ。サポート・ミュージシャンとして、マーティン・カーシー、ピーター・ナイト、アリ・ベイン、アーチー・フィッシャーなどの名前も挙がっている。

 こうしたコンピレーションは、きっとCD化されてないんだろうな。当時はなんとなく買うのが恥ずかしかったような覚えがあるけれど(だって、いかにも初心者丸出しな感じなんだもの)、いまとなってはただただ懐かしい……。

« イベントをハシゴしたら疲れた | トップページ | ペダル・スティールの夜 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: アイリッシュ・ミュージックに飢えていた頃:

« イベントをハシゴしたら疲れた | トップページ | ペダル・スティールの夜 »