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2017年9月

2017年9月23日 (土)

「楽器は語るVol.2」はフィンガーピッキング・ギター編

 中村まりさんを初めて見たのは、たしか2006年に開催されたハイドパーク・ミュージック・フェスティバルのステージだったと思う。そのときはソロのパフォーマンスだったと記憶しているが、なによりもまず、その凛としたたたずまいに魅せられた。

 それからいろいろなコンサートでたびたびお見かけするようになり--その中にはエイモス・ギャレットやジェフ&エイモスの来日公演へのゲスト出演などもあったのだが--互いの音楽のバックボーンに共通するものが多いこともわかってきた。アメリカン・フォーク、カントリー・ブルース、オールドタイムといったルーツ系の音楽に、こんなに真摯に向き合っている若い女性ミュージシャン(それもプロフェッショナル!)がいらっしゃったなんて!

 実際にお話をすることができたのはずいぶん経ってからで、それもシェープノート・シンギングのワークショップという、いかにもなシチュエーションでのことだった。このときは同じワークショップの参加者ということで、わりと気軽に話しかけることができたような……。

 その後も、拙著『アメリカン・ルーツ・ミュージック』(アルテスパブリッシング)の書評をミュージックマガジン誌に書いていただいたり、関口義人さんの音楽夜噺で共演したりと、いろいろお世話になってきた。

 いま企画しているトーク&ライブのイベントで、フィンガーピッキング・ギターを取り上げるなら、中村さんしかないだろう。そう思って、お願いしたところ、快く引き受けてくださった。ありがたや。

Event171028

 そんなわけで、「楽器は語る Talk About Roots Music Vol.2」は、10月28日(土)に武蔵小山Againで、中村まりさんをゲストにお迎えして開催いたします。わかっているようで意外とわからないフィンガーピッキングのスタイルや歴史の流れなど、さまざまな角度から掘り下げてみたいと思っておりますので、どうぞお楽しみに!

 開場は前回と同じ午後2時半ですが、開演はやや遅めになるかと思いますので、あらかじめご承知おきください。

楽器は語る Talk About Roots Music Vol.2
 DJトーク&ミニ・ライブ
 フィガーピッキング・ギター編

●日時
 10月28日(土)
 開場:14:30 開演:15:30

●会場
 Live Cafe Again
 〒142-0062 品川区小山3-27-3 ペットサウンズ・ビル B1F
 http://www.cafe-again.co.jp/

●Charge
 1,600円

●出演
 奥 和宏(トーク)

●ゲスト
 中村まり(アコースティック・ギター)

2017年9月20日 (水)

サザン・ロックとあがた森魚を綱渡り^^;

 曜日を間違えて、FMラジオの収録とベルウッドのトーク・イベントが重なってしまった件は、昨日書いたとおり。おかげでドタバタと駆けずり回るはめになった。

 まずは午後5時50分に麻布十番のスタジオ入り。「巻きでお願いします」と頼み込み^^;録音スタート。6時45分に収録を終えて、あわただしく撤収した。

 幸いなことに、麻布十番から渋谷まではわりと近い。大江戸線と半蔵門線を乗り継いで10数分で渋谷着(あとで考えたら、南北線と銀座線を使ったほうがラクだったかも)。駅周辺の人並みをかき分けて、15分遅れで会場のロフト9へ着くと、ちょうどサエキけんぞうさんが冒頭の挨拶をしているところだった。ふ~。

 イベントのタイトルは、「サエキけんぞうのコアトークVol.84 あがた森魚ベルウッドを語る」。ベルウッド発足40周年にからめて、発足当時の状況について、あがたさんの口から語ってもらおうというイベントだ。出演者はあがたさんに加えて、三浦光紀さん(ゲスト)、篠原章さん(考証員)、サエキけんぞうさん(司会&プロデュース)という顔ぶれだった。

 期待していたとおりの濃いトーク全開&盛りだくさんな内容で、たいへん面白かったのだけれど、あがたさんの話がどんどん膨らむところに、しゃべりたがる司会者のサエキさんが絡みまくるものだから、ややとっちらかった印象も。おかげで終わった頃にはどっと疲れが出た^^;

 2点ほど印象的だった話を書いておくと、あがたさんと三浦さんの出会いにかんする記憶が、お2人の間でまったく異なっていたことがまず1つ。

 三浦さんは71年のフォーク・ジャンボリーが終わったあと、キングのスタジオに戻って録音テープをプレイバックしていて、初めてあがたさんの「赤色エレジー」を聴き、連絡先を突き止めてアプローチしたという(このくだりは拙著『ベルウッドの軌跡』にも書いた)。一方あがたさんは、ジャンボリーの会場で三浦さんに歌を誉められて有頂天になり、そのときに連絡先を渡したという。う~む……。この矛盾に折り合いをつけるにはどうしたらいいものか? 私なりに仮説は思いついたけれど、ここに書くのは遠慮しておこう^^;

 もう1つは、デビュー前のあがたさんが早川義夫さんの主催するコンサートに出演していたという事実。これだけでも興味深い話だけれど、その会場が西新宿のかしわホールだったと聞いてぶっとんだ。かしわホールだったら、私も何度も演奏した記憶がある! ボタン・アコーディオンの巨匠、米山画伯が主催するトラッド系コンサートの会場がここだったのだ。あがたさんの語る会場の様子が、自分の記憶と鮮やかにリンクして、ちょっと不思議な気分になった。

 エンディングは、あがたさんのピアノ弾き語り。先日のはちみつぱいとの共演のときと同じく「冬のサナトリウム」を含むメドレーだった。あ~沁みる。

2017年9月19日 (火)

ダブル・ブッキング!

 やらかしてしまった! てっきり昨日だと勘違いしていたベルウッド関連のイベントが、今日の夜の間違いで、その前にFMラジオの収録を入れてしまったから、どうやっても開演に間に合いそうにない。なるべく早く片付けて、駆け込むしかないな。ふ~。

 FMラジオ「A・O・R」の特集は、サザン・ロック。わりと好みなテーマではあるのだけれど、自前のイベントがらみでバンジョーやフィンガーピッキング・ギター関連の曲のピックアップも並行して進めなくてはならなかったもので、先週あたりは弱い頭がかなり混乱していた。マルチタスク用のOSを装備していないものでね、頭の中身の話だけれど。スケジュール管理が苦手なのも、そのせいかもしれぬ^^;

 そんなこんなで、サザン・ロックである。オールマンやレナード・スキナードなど、大御所の鉄板感が強いジャンルではあるけれど、アメリカン・ルーツの視点から多少は独自色を出さねばということで、ベアフット・ジェリー、サム・ブッシュ・バンド、ディキシー・ドレッグスあたりも推してみようかと思っている。はたしてうまくいくかな?

 サザン・ロックと言えばブルース、カントリーの影響はよく語られるのだけれど、今回まとめて聴いてみて思ったのは、南部のゴスペルの伝統も引き継いでいるのではないかということ。暑苦しい^^;ボーカル・ワークや、オルガン、女性コーラスの使い方などに、そんな要素をあらためて感じた。ライブにおける長尺のインプロビゼーション・パートも、そう思って聴けば何かの宗教的な儀式のような……。

2017年9月17日 (日)

楽器は語る・5弦バンジョー編

 「アメリカン・ルーツ・ミュージックのイベントを連続してやらないか?」--Againのマスター、石川茂樹さんからそんな打診があったのは、たしか去年の暮れのライブのあとだった。バンジョー、フィドル、マンドリン……など、さまざまな楽器を取り上げて、音源を流しつつ歴史や奏法を紹介するようなイベントにしたいという。

 どうせなら、各楽器のエキスパートをお招きして、実際に演奏してもらうのはどうだろう? インタビュアーとしてのキャリアを活して、ゲストのエキスパートにいろいろつっこみを入れたりするのも面白そうだ。そんな思いつきから生まれた企画ではあったが、昨日なんとか形になった。

 「楽器は語る Talk About Roots Music Vol.1」。原さとしさんをゲストにお迎えしての5弦バンジョー編。心配していた集客も、ぎっしり満席状態になったので、これでもう思い残すことはない(?)。

Again2017092

 前半のステージは、ゲスト紹介も兼ねた楽器談義とミニ・ライブ。「最初に買ったバンジョーのレコードは?」と話をふると、「弾いてみましょうか?」とラリー・マクニーリーやドン・レノの曲を披露してくれる。いいぞ! まるで事前の打ち合わせがあったかのようなナイスな展開だ。ドン・レノがきたら次はビル・キースでしょ--とメロディック・スタイルも弾いてもらう。さらには、原さんの音楽の原点である富山の祭り囃子「いやさか」も。実はこれもぜひ聴かせてもらいたかったものの1つだった。

 そんなこんなで前半は、MCの長いライブのような構成になった。最初から意図した結果ではないけれど、とりあえずは結果オーライ。たぶん面白く聴いてもらえたのではないかと思う。

 ラストナンバーは、トイメンシャオの「花火」。私もずうずうしくギターで参加させてもらう。当日ちょこちょこと打ち合わせしたのみのぶっつけ本番だったわりには、そこそこうまくいったかな?

 後半は音源を流しつつのDJトーク。記録のために、プレイした曲目のリストを以下に貼り付けておく。

  Sana Ndiaye Children
  Jimmie Strothers Cripple Creek
  The Early Minstrel Show Miss Lucy Long
  Bruce Molsky Callahan
  Adam Hurt Rebel Raid / Temperance Reel
  Fred Van Eps Lost Arrow
  Charlie Poole Bill Mason
  Flatt & Scruggs Flint Hill Special
  Don Reno Bye Bye Blues
  Bill Monroe Sailor's Hornpipe
  Bela Fleck Backwoods Galaxy
  Otis Taylor Absinthe

 1曲めはセネガルのミュージシャンによる、バンジョーの原型と目される弦楽器の1つ、アコンティングの演奏。2曲めから5曲めは、クロウハンマー・スタイルの演奏。6曲め以降はブルーグラス風のスリーフィンガー・バンジョーの発展の歴史をたどる選曲だ。

 実はこのほかに、ロックの例としてイーグルスの「Early Bird」、ブルーグラス以後のモダンなスタイルということで、トニー・トリシュカの「Limpopo」も用意していたのだが、時間の都合でカット。それでも、言いたいことの9割方はしゃべることができたような気がする。

 終演後、マスターの石川さんと短い反省会。開場から開演まで30分ではお客さんをさばききれないから、1時間はほしいとおっしゃる。そこで、次回からは午後2時半開場、3時半開演に変更することに(毎回こんなに人が集まるとは限らないけどね……と言いそうになったのは、なんとかこらえた^^;)。

 --というわけで、次回は10月28日(土)午後3時半から。麗しのシンガー・ソングライター、中村まりさんをお迎えして、フィンガーピッキング・ギターの特集をやります。乞うご期待!

◆今月の1枚

 ゲストとの2ショット写真を撮らせてもらおうと思って忘れたので、以前に浜松楽器博物館でお会いしたときの写真を代わりに。

Harasan

2017年9月13日 (水)

ギターの弦交換&ストリング・ラグのその後

 マーティンD-28の弦を久々に張り替える。オーソドックスにマーティンのブロンズ・ライトを張ろうと思ったら、なぜかつかんだのはミディアム・ゲージのパッケージ……。はて、おかしいな? 私は軟弱なので、アコギ用のミディアム・ゲージは使ってないはずなのに?

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 きっと間違えて買っちゃったんたろう。気を取り直してライト・ゲージのパッケージと交換。ミディアムのほうは……、そうだな、1920年代のギブソンのアーチトップ・ギターにでも張ろうか。

 そんなこんなで弦の張り替えは無事終了したけれど、16日(土)の本番で弾くかどうかは、当日になるまでわからない^^;

 そういえば、8月31日(木)に放送されたFMラジオ「AOR」のストリング・ラグ特集の音源が送られてきていたのだった。これを弦交換のBGMに流してみたら、わりといい感じだった。--というところで、以下は番組のサイトにアップされていたオンエアリスト。

  20:02 Dallas Rag / Dallas String Band
  20:06 Black Mountain Rag / Doc Watson
  20:09 That Banjo Rag / The Banjo Kings
  20:11 Russian Rag / Dave Apollon
  20:16 Florida Rag / Vess L. Ossman
  20:18 State Street Rag / Louie Bluie(Howard Armstrong And Ted Bogan)
  20:23 Victory Rag / New Lost City Ramblers
  20:25 Beaver Slide Rag / Peg Leg Howell
  20:29 Dill Pickle Rag / Don Reno
  20:30 The Sugarfoot Rag / Hot Rize
  2033 Beaumont Rag / Bryan Sutton
  20:38 Nashville Skyline Rag / Bob Dylan
  20:41 Mapleview 20% Rag / Arlo Guthrie
  20:42 Ragtime Annie / David Grier
  20:46 The Entertainer / Jim McLennan

 いつもより曲数が多いのは、短めの曲が多かったためだろう。そう思ってあらかじめ多めに選曲しておいたのだけれど、それでも足りなかったようで、ドック・ワトソンの「Black Mountain Rag」は、局側で追加したものだ。この曲はフラットピッキング・ギターの特集のときに使っていたから、今回はパスするつもりだったけれど、スタッフが選んだのなら問題はなかろう。

 こうやってまとめて聴いてみると、スコット・ジョプリンのナンバーから、ずいぶん遠くへ来てしまった感のあるオールドタイム、フォーク系のラグまで、いろいろなサウンドがあって面白い。それでも、「3拍/3拍/2拍」というシンコペーションのリズムは、ほとんどの曲に共通する特徴と言えるような。このシンコペーションって、実はブルーグラス・バンジョーの基本でもあるんだよな……。

2017年9月 7日 (木)

ムーンシャイナー9月号

 「ムーンシャイナー」(BOMサービス)9月号が届いた。表紙はバンジョーの巨匠、アール・スクラッグス。本文にもスクラッグスの伝記の出版に関わる記事が。

Moonshiner3

 このほかブリストル・セッションやオズボーン・ブラザーズの特集にまぎれるように、9月16日(土)に開催予定のイベント「Talk About Roots MUsic」の紹介も……。実は情報欄にイベントの告知を掲載してもらおうと連絡を入れたところ、編集長のサブさんから「宣伝も兼ねた原稿を書け」と言われたのだった。それも3ページも!

 願ってもないお話なので、ありがたくお受けしたのだが、はたして興味深い記事に仕上がったかどうか……。

 何はともあれ、16日は武蔵小山Againでお待ちしております。午後3時開演ですので、お間違えのないように。

2017年9月 5日 (火)

バンジョー編に続いては……

 昨日はイベントの打ち合わせのために、武蔵小山のAgainまで出かけた。9月16日のトーク&ライブ「楽器は語る Talk About Roots Music Vol.1」を前に、いくつか確認しておきたいことがあったので。

 画像の表示、CDプレイヤーやPCの操作、ステージの配置、プログラムの構成、物販の処理などを、ひととおりチェック。マスターの石川さんからは、「ペダル・スティール・ギターを取り上げてほしい」という提案もあった。

 ペダル・スティールは面白い楽器だし、いつかやってみたいとは思うのだけれど、自分が弾いたことのない楽器だと、つっこみが甘くなりそうなんだよな~。ゲストの人選も考えないといけないし。……というか、その前にドブロやラップ・スティール・ギターを片付けておいたほうがいいような気もする。

 何はともあれ9月16日のVol.1は、原さとしさんと2人で5弦バンジョー特集。実はVol.2の日程もすでに決まっていて、シンガー・ソングライターの中村まりさんをゲストにお招きして、フィンガーピッキング・ギターの特集をすることになっている。こちらは10月28日(土)午後3時から。この告知も近日中にちゃんとしないと……。

2017年9月 1日 (金)

イベントの宣伝に行ってOM-18にKOされる^^;

 武蔵小山Againで開催するDJトーク&ミニ・ライブのチラシを持って、神保町のギター・ワークショップを訪れる。お店に置かせてくださいな--とお願いしに行ったわけだ。

 快く承知していただき、やれひと安心と思いきや、「いいギターあるよ」とすごい楽器を見せられてしまった。1931年製のマーティンOM-18。バンジョー・ペグのついたオリジナル仕様のモデルで、ヘッドの表にデカール・ロゴ。裏にも刻印のロゴが入っている。コンディションもなかなかいい。

 ありがたくも弾かせていただけたのだけれど、あまりにものすごい音でびっくりした。爆鳴りな上に、音色も他に類を見ないほどすばらしい! これで値段がもうちょっと安かったらねぇ……。

 そんなこんなで、話が横道にそれたけれど、9月16日(土)のイベント、なにとぞよろしくお願いいたします。バンジョーはもちろんのこと、ゲストの原さとしさんの魅力もビシバシ引き出すつもりでおりますので……。

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