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2017年7月

2017年7月29日 (土)

ウクレレの夏

 29日(土)、30日(日)は、横浜赤レンガ倉庫でウクレレピクニック。苗場ではフジロック・フェスティバル。先立つもののない私は、自宅でヒッキー生活^^;

 何はともあれウクレレの季節ということで、FMラジオ「A・O・R」もウクレレ特集だそうな。昨日は麻布十番のスタジオでコメント収録をすませてきた。

 夏になるとウクレレにスポットが当たるのは、いまだにハワイアンのイメージが強いからだろうと思うのだが、現実にはハワイアン以外の音楽の比重のほうが高まっているような気もする。そんなこんなで、ハワイアン成分は控えめに、それ以外のアメリカン・ルーツ成分が多めになるような編成にしてみた。

 具体的には、クリフ・エドワーズ(ウクレレ・アイク)、タイニー・ティム、ジャネット・クライン、ロイ・スメック……といったキャラ立ちまくりのウクレレ芸人(?)たちをフィーチャー。時間に余裕があれば、ウクレレを弾くジミー・ロジャースなんていう音源もかかるかも。

 もちろんハワイ勢もそれなりに取り上げる予定なので、電波の届く地域の皆さんはぜひお聴きください。放送は8月3日(木)午後8時からの予定だす。

2017年7月28日 (金)

ポストカードの誘惑10

 古い絵葉書のコレクションをご紹介するシリーズ企画も早や第10弾。「バミューダの盲目のバンジョー弾きとその家族」と題されたこの1枚も、一度見たら忘れられそうにない印象的なショットだ。

Postcard10

 発売年は不明だが、手彩色の古そうな写真ではある。ドイツで印刷されて、バミューダのドラッグ・ストアで販売された観光土産だと思われる。

 オープン・バックのバンジョーを持った黒人の年老いた大道芸人と、まだ幼い3人の子どもたち。父親(それともおじいさん?)の弾くバンジョーに合わせて、子どもたちは手にしたタンバリンや太鼓やトライアングルを叩く。どうやらバスキングの最中のようだ。家族の表情はあまり楽しそうには見えないけれど、不思議と心引かれるものがある。彼らの先祖も奴隷船で連れられてきた西アフリカのミュージシャンだったのだろうか?

 彼らの暮らしぶりが浮かんでくるような、そして演奏の音も聞こえてきそうな1枚だ。

 ちなみにこの絵葉書は、モノクロ・バージョン、別の手彩色バージョンと、少なくとも3種類はあることがわかっている。

2017年7月22日 (土)

FMラジオのfフラットピッキング・ギター特集

 恒例となった1ヵ月遅れのラジオ番組のご報告。FMラジオの「A・O・R」で6月29日(木)に放送されたフラットピッキング・ギター特集について書かせていただく。

 まずは番組のサイトにアップされていたオンエア・リストから。

  20:02 Back Up And Push / Bryan Sutton
  20:07 Black Mountain Rag / Doc Watson
  20:09 Pickin’ In The Wind / David Grisman Quintet
  20:15 Have To Change Keys / Lonnie Johnson
  20:18 Huckleberry Hornpipe / Country Gazette
  20:23 The Thrill Is Gone / Jerry Garcia & David Grisman
  20:28 Goin’ Back / Neil Young
  20:32 Obsession / Tim Stafford
  20:37 Little Monk / Russ Barenberg
  20:41 Hardworkin’ John / David Bromberg
  20:46 Bitter Creek / Eagles

 ブルーグラス系のフラットピッカーを中心に、硬軟取り混ぜて、わりとバラエティに富んだ選曲になったのではないかと自画自賛。ケイジャンのボーソレイユがカットされたのは、放送時間の都合だろうけど、ちょっと残念かな……。

 放送ではギタリスト名が正確に紹介されていなかったりもしたので、ここで若干補足しておく。

 デビッド・グリスマン・クインテット「Pickin’ In The Wind」のギターは、もちろんマーク・オコーナー。「Have To Change Keys(To Play These Blues)」は、ロニー・ジョンソンとエディ・ラングのデュオ。ロニー・ジョンソンの名前だけ出すのはなしよ……と念を押したつもりだったのだけれど^^; カントリー・ガゼット「Huckleberry Hornpipe」のギターは、客演のクラレンス・ホワイト。イーグルスは、バーニー・レドンの一人舞台という感じ。

 言い訳をさせていただけば、私が作った選曲リストにはギタリストの名前も書いておいたのだけれど(ただしイーグルスは未記載)、やはりCDデータベースの記述のほうが優先されたんだろうな、ということで……。

 それはそれとして、収録日の日記にも書いたように、この日はのどがガラガラでえらい苦労したのだった。実際の放送を聴いても調子が悪かったのがはっきりとわかってへこたれた。中身はわりといいこと言ってたんだけどね~(?)。

 なにはともあれ、次回の収録は夏らしくウクレレ特集の予定。今度はきれいな声が出ますように。

2017年7月19日 (水)

アコギブック45

 『アコースティック・ギター・ブック45』(シンコーミュージック)は、あっと驚く変則チューニングの大特集。また、ずいぶん攻めてきたものだ。

Agb45

 私はギタリスト・ガイドと、名曲ガイドの一部を書かせていただいた。正直な話、変則チューニングを真面目に探求してきたわけではないので、いろいろ調べるのに苦労した。その苦労のわりには字数が少なくて……。

 ともあれ、アナライズの結果が的外れでないことを祈るばかり^^;

2017年7月18日 (火)

スレンダーはお嫌い?

 昨夜の宵に見た夢。どうしたものかちょっと迷ったけれど、R15指定等はなしで、そのまま公開することにする。

 あまり柄のよくなさそうな青年グループの中にいる。手に入れたブツをどうやって売りさばくか算段中だ。リーダー格のキムタク風イケメンにーちゃんが、「店名で検索すればいい」と言い出した。そこで薄暗いコインランドリーのような場所に移り、備え付けのPCを操作することに。仲間たちもやってきて後ろから覗いている。キーワードを入れて検索すると、たくさん候補が出てくるが、目的のものは見つからない。キーワードを変えて何度か試してみる。

 ふと気がつくと、外にパトカーが止まっている。うろたえる仲間たち。ここは普通に堂々としていたほうが怪しまれないはずだ。そのまま作業を続ける。いつのまにか脇に警官も立っていた。仲間たちは1人ずつ立ち去り、残ったのは私ともう1人の女の子だけだ。堂々と、何もやましくない顔をして……。液晶ディスプレイのついた扉を開けて、ロッカーの中を確認するふり。それからゆっくりとその場を離れる。

 なんとか警官から離れてほっとしたのもつかの間、ジーンズを履き忘れてきたことに気づいた。やはりあわてていたんだな。「しまった」と口に出すと、事情を察した女の子が引き返して取ってきてくれた。水に濡れたので脱いでかわかしていたんだっけ。思ったとおり、風呂場に置いてあったようだ。裏返しになっていたジーンズを元に戻す。まだ少し濡れているけれど、かまわずにそのまま履いた。

 一方、女はシャツを脱いで上半身をあらわにする。スレンダーな美しい後ろ姿だ。「あいかわらずきれいなプロポーションで」と誉めると、「そうぉ? あたしは嫌い。だから今度適合手術を受けようと思うんだ。もっと太りたくって」と衝撃的な言葉が返ってきた。え? いまのままが素敵なのに。もしそんなことをしたら、これまでのように恋人ではいられなくなってしまう。「べつに性転換の手術じゃないから」こちらの気配を察したのか、そう付け加える女。それでも別の人になってしまうようでいやだ! とはいえ、相手の意志を無視して強引に止めるのも……。結局、口では何も言い出せず、黙ってキスをした。「するし……」と舌を絡めてくる女。このひとことに、性的に奔放な自分の性格も変えたい、という気持ちが込められているように感じた。

2017年7月17日 (月)

19歳の頃

 アルバム『Cat』はレコーディングから発売までしばらく時間がかかったそうで、実際にスタジオで録音したのは19歳のときだったとか。だとすれば、曲を書いたのは当然それ以前ということになる。これまで思っていた以上に早熟だったのだな。「19歳じゃなければ書けない曲」と言われて、あらためて納得。

 そんなこんなで、7月16日(日)、渋谷・七面鳥、宮原芽映デビュー40周年スペシャル2.。1981年に発売された『Cat』の曲を久々に演奏するという貴重なライブだ。出演は、Shiroのメンバー(宮原芽映、丹波博幸、窪田晴男)に加えて、パーカッションに上原”ユカリ”裕。特別ゲストに『Cat』のアレンジを担当したキーボードの新川博。

 記憶をたどって記しておくと、『Cat』から演奏されたのは、「土曜日の夜だというのに」「悪魔のように微笑んで」「10 YEARS」、そしてアンコールに「V・T・R」。「10 YERAS」以外は、ステージでは初めて聴いたような気がする。自分自身のことを振り返っても、19歳のときに作った歌を歌うことはめったにないので、素直にすごいと思った。ご本人は「意外とよくできた」と謙遜していらっしゃったけれど……。

 あとの曲は、いつものShiroのレパートリーに、新曲の「あちこたねぇ」など。カバーでユーミンの「中央フリーウェイ」を取り上げたのも、この日のハイライトの1つだった。なんでもバックの4人は、全員ユーミンのツアーなどに参加したことのあるメンバーだそうで、その関係で選曲したとか。不思議な人の縁というか、狭い業界だというか……。

 ちなみに40周年パート3のゲストは、いよいよ、はちみつぱい/ムーン・ライダーズの岡田徹さんだそうな。ポリドール時代の2枚のアルバムのプロデューサーが参加するということは、やはりそのあたりの曲をやるんだろうな。

2017年7月16日 (日)

ポストカードの誘惑9

 久々の絵葉書シリーズ。

 次はバンジョーとピエロの深い縁について掘り下げてみようかと思っていたのだけれど、あまりにも暑いもので、涼しげなネタに替えることにした。

Postcard09

 手彩色ではない本物のカラー写真が登場するのは、これが初めてのはずだ。正確な発売年はわからないけれど、とりあえず第2次大戦後に作られたものではないかと思われる。

 写っているのはブラインド・ブレイクとそのグループ。ブラインド・ブレイクと言えば、1920年代にラグタイム・ギターで一世を風靡した伝説的なミュージシャンがいるけれど、こちらはまったくの別人。「カリプソのブラインド・ブレイク」と称される、やはり著名なミュージシャンだ。

 この写真は、彼らがフランチャイズにしていたナッソー(バハマ)のロイヤル・ビクトリア・ホテルの庭で撮られたもの。クレジットには「フロリダ州アイアミ・ビーチ Hannau Color Productions」とあるから米国製だろうが、実際にはバハマのホテルで売られていた観光土産用の絵葉書ではないかと思われる。ホテルのロゴも入っていることだし。

 絵葉書の解説文には、「ご存知ナッソーのブラインド・ブレイク。ロイヤル・ビクトリア・ホテルの誇る世界に名高いエキゾチック・ガーデンで撮影。カリプソ・ミュージシャンのブレイクとそのグループは、ストレート・テラス・バーと新装のガーデン・スイミング・プールで連夜演奏中」とある。

 バンジョーの原型となる楽器は、西アフリカから奴隷船に乗ってアメリカに渡ったと言われるが、その旅の途中でカリブ海の島々にも立寄ったため、ジャマイカやトリニダード・トバゴには、いまでもバンジョーを使った音楽の伝統が残っている。カリプソもその例の1つだ。

 もっとも、カリブ諸島で現在弾かれているバンジョーは、アメリカ合衆国から逆輸入されたもので、かつての原型はとどめていない。ちなみにマルティニークのカリが使うマンドリン・バンジョーは、宗主国のフランス製ではないかと思われる。

 ブラインド・ブレイクが弾いているバンジョーは、1920年代の後半に製造されたギブソンTB-1ではないか。小さな写真ではあるが、フランジに空けられたダイヤモンド・ホールが確認できる。ちなみにTB-1は、米国の大手楽器メーカーの比較的安価な普及モデルだ。

 脇を固める2人のメンバーは、アーチトップ・ギターとウッド・ベース。左のアーチトップ・ギターの正体はよくわからないが、ハーモニーやケイのような、米国の量産メーカーのモデルのような気がする。ウッド・ベースは、ブリッジの位置がやけに高いのが気になる。

2017年7月 6日 (木)

帰ってきたミルキーキャット

 今年でデビュー40周年だそうである。1977年にタイニーパンプスのボーカルとしてデビューしたときはまだ高校生。この頃はダミ声でシャウトするロック少女だった。

 これが4年後のソロ・デビュー・アルバムでは、キュートなボーカルのシンガー・ソングライターに変貌を遂げていたから、女の人は油断がならない。ともあれ、こちらのほうがナチュラルなイメージというか、現在の雰囲気に近いとは言えるだろう。

Cat

 宮原芽映のソロ・アルバム『Cat』(ワーナー・パイオニア 1981年)。作詞、作曲はもちろん、ジャケットのイラストも本人と、早くもマルチな才能を発揮している。カーリー・ヘアのネコは、おそらく自画像だろう。

 アルバムの帯には「キュートで小悪魔の妖精ギャル」「スーパー・レディ」「乙女チックでファンタジー」とある。レコード会社のマーケティング担当者が何を目論んでいたか、ミジンコのように透けて見えそうなキャッチ・コピーだ。

 収録曲はアイドル志向を前面に出したポップな歌が多いけれど、一方でその後を予見させるような内省的なラブ・ソングもある。レコード会社の思惑はともかく、少女と大人の女性との狭間で、本人の中ではそれなりに葛藤もあったのではないだろうか?

 曲作りの面では、正直、まだ未熟な部分もあるとはいえ、それでもきらりと光る感性は隠すべくもない。やや背伸び気味の歌詞も、かえってそこが胸キュンだったりして。

Cat_cassette

 こちらはレアなカセットテープ・バージョン。よく見ると、ジャケットのイラストはLPとは別物のようだ。構図もカセット・サイズに合わせて直してあるし、顔の表情も微妙に違っている。

Doyobi

 アルバムの前に先行発売されたシングル盤「土曜日の夜だというのに/V・T・R」。2曲ともアイドル面を強調したポップスと言っていい。ジャケットの少女マンガ風のイラストは、やはり本人が描いている。

10years

 「10 YERAS/黄昏メトロ」はシングルカット第2弾。

 フォーク・ロック・アレンジの「10 YEARS」は、アルバムのベスト・トラックの1つだろう。アインシュタインの相対性理論が絡むSF風ラブ・ストーリーを、破綻なくまとめている。複雑なシチュエーションをひとことで説明し尽くす言葉のセンスがすばらしい。ブラッドベリやロバート・F・ヤングの短編を思わせるようなところもあるけれど、より直接的には、デビッド・ボウイのスペース・ファンタジーあたりの影響が強いのでは? カップリングの「黄昏メトロ」は、昭和歌謡ムードの異色作といった印象だ。

 以上の4曲の作詞・作曲はすべて宮原芽映。編曲は、「土曜日…」「10 YERAS」が新川博(コーラス・アレンジは西木栄二)、「V・T・R」「黄昏メトロ」は井上鑑となっている。

 --というところで、このアルバムの曲をメインにしたライブ「宮原芽映デビュー40周年スペシャルその2 帰ってきたミルキー・キャット」が、7月16日(日)に渋谷七面鳥で開催されるそうな。最大の注目点は、アレンジャーの新川博さんがゲストで参加することだろう。

 この一報に触発されて、だらだらと駄文を書いてしまった。はっきり言ってステマではなくて、たんなるコレクション自慢なのだった。申し訳ない。気になる方は、以下のサイトの詳細をご参照下さい。

  YOWAKO.COM

2017年7月 2日 (日)

いまを歌うということ

 久々の組み合わせということで、会場全体が緊張していたのかもしれない。出だしはお客さんの反応がやけに鈍い気がして、はたしてどうなることやらと一抹の不安を覚えたものの、次第にじわじわと盛り上がったような。

 7月1日(土)、芝公園のメルパルクTOKYOで、あがた森魚&はちみつぱいのコンサート。ベルウッドの45周年と、新作『べいびぃろん』のプロモーションとを兼ねたスペシャル・イベントだ。

 オープニングは、あがた森魚&はちみつぱいで、『べいびぃろん』から数曲続けてお披露目。それから、はちみつぱいだけで懐かしい曲を4曲ほど。ずいぶんと対照的な選曲だったけれど、もしかしたら大半の観客は後者のほうを求めていたのかもしれない。

 「はじめてやる曲です」と言って始めたインスト曲の「ヒッチハイク」から「こうもりが飛ぶ頃」「塀の上で」と続くメドレー。そして渡辺勝さんの歌う「ぼくの倖せ」。こうしたおなじみの曲のほうがとまどいなく受け入れられているように感じられてしまったからだ。それが演奏者にとって本意であったかどうかは難しいところだけれど。

 はちみつぱいの演奏のあとは、再び登場したあがたさんによるピアノの弾き語り。そのときのMCで「過去ではなくていまを歌いたい」と語っていたのが印象的だった。即興風の新曲(?)から「冬のサナトリウム」へと至るこのソロ・パフォーマンスは、この日のハイライトの1つだったのではないか。

 後半のステージは、もう一度あがた森魚&はつみつぱいで、新曲の合間になつかしい曲も取り混ぜて。じわじわと盛り上がっていた会場が一気に燃え上がったのは、アンコールに入ってからだったかもしれない。はちみつぱいの「煙草路地」、あがた&はちみつぱいで「星のふる郷」「乙女の儚夢」「大道芸人(の口上)」「赤色エレジー」のメドレー。これがうけないわけがない。

 いまを歌うこと。過去を懐かしむこと。二律背反するテーマではあるけれど、終わりよければすべてよし、ということにしておこう。ほかの人のことはわからないけれど、個人的にはとても楽しいコンサートだった。

 終演後は、不義理をしている関係者のみなさまにご挨拶。そういえば、サエキけんぞうさんが、渋谷ロフト9で9月19日(火)に「あがた森魚 ベルウッドを語る」というイベントを開催されるそうなので、ここでご紹介しておく。詳細は以下のURLをご参照ください。

  http://hi-hyou.com/archives/6506

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