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2017年2月19日 (日)

あの人の未発表音源じゃなくて?

 大瀧詠一さんの未発表音源--と偽って聴かせたら、本気にする人が出てきそうだ。

 1984年の『EACH TIME』以降、自身のアルバムの制作から遠ざかっていた大瀧さんが急逝したのは、2013年12月30日だった。いつかは新作を……と心待ちにしていたファンの喪失感はいかばかりだったことか。そんな心寂しい人たちにお奨めしたいアルバムがこれだ。

Itikatai

 いちかたいとしまさ『ホーム・グロウン』。2008年の作品のようだから、大瀧さんがご存命のうちに発表されていたことになるが、うかつなことに私はつい最近まで知らなかった。

 とにかく、ボーカルの声質といい、歌いまわしといい、大瀧さんに瓜二つ。いや、ボーカルだけでなく、歌作りもアレンジも、いかにもそれらしい。曲ごとのクレジットに「dedicated to」として、元ネタを示唆するような名前が並んでいるのも大瀧流か。

 たとえば、松本隆、大瀧詠一、はっぴいえんど、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ロバート・ジョンソン、CSNY、バッファロー・スプリングフィールド、ザ・ベンチャーズ、ガロ、夢野久作、稲垣足穂、萩原朔太郎、宮沢賢治、京極夏彦……。とはいえ、たんなる物まねにとどまらず、どの曲にもしっかり存在感があるところがいい。おまけにすごく楽しい。

 そんなこんなで、最近の愛聴盤の1つ。とくに気に入っているのは、ソフィスティケートされた大滝節が美しい「ねぼけまなこ」「銀紙の街」「スターリィー・ナイト」あたり。2曲収録されているライブ音源もワイルドで悪くない。

 最後によけいなことも書いてしまうと(すみません!)、このぼーっとしたジャケットのおかけで、若干損をしているような気もしないではないな……。

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