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2017年2月

2017年2月24日 (金)

リズムのお勉強

 23日(木)。久々の散髪。野放図に伸びていた髪の毛を短めに刈ってもらったら、頭が軽くなった。

 さっぱりしたところで、夜は下北沢のイベント・スペース、風知空知へ。音楽プロデューサーの藤井丈司さんと、パーカッショニストの浜口茂外也さんによるトーク・ライブ『リズムって何?~浜口茂外也さんと語るHOSONOさん「TROPICAL DANDY」』を聴講に。細野晴臣さんのセカンド・ソロアルバム、『TROPICAL DANDY』(日本クラウン 1975)を聴きながら、曲ごとに使われているリズムを解説してもらうという、なかなかに刺激的なプログラムだった。

 私が理解できた範囲で、そのあたりの話をざっくりとまとめると……

「CHATTANOOGA CHOO CHOO」
 サンバのリズムながら、イントロはモザンビーク

「HURRICANE DOROTHY」
 (浜口さん曰く「クレジットには入っているけれど、オレは絶対にやってない!」)
 スライ&ザ・ファミリー・ストーンのファンクとマーティン・デニーのジャングル・ミュージックの融合

「絹街道」
 アジア的な音とニューオリンズとをブレンドしたチャンプルー・サウンド

「北京ダック」
 バイヨンのリズムだが、トライアングルはあえてアクセントをズラして叩いている

 細野さんの曲以外にも参考となる音源がたくさん聴けて、リズムの違いがよくわかった。最後はワークショップのようになって、手拍子でバイヨンのリズムを作るレッスンも。

 個人的に興味深かったのは、打楽器の伝播のルートがバンジョーとほぼ同一であることを確認できたこと(当然と言えば当然なのだろうが)。また「絹街道」は、『西遊記』をテーマにした歌という認識しか持っていなかったのだが、もしかしたら音楽の伝播したルートを逆にたどる旅を意識して書かれたのかもしれないな--と気づかされた。そしてバイヨンとケイジャンのリズムに共通するものがあるという指摘は、私の今後の研究テーマになるかもしれない。

 終演後はいつものようにさっさと帰るつもりでいたのだが、つい話し込んでしまって、帰るきっかけを逸す^^;。結局11時過ぎまで居残ったものの、おかげで興味深い話をたくさんうかがえた。

2017年2月22日 (水)

ブルースに聴こえないブルース?

 午後1時から麻布十番のスタジオで、FMラジオ「A・O・R」の収録。

 本日のテーマは、ピードモント・ブルース(イーストコースト・ブルース)。シカゴ・ブルース、デルタ・ブルース、テキサス・ブルース、ホワイト・ブルース……と、木曜8時台のワールド・ミュージック枠を使ってさまざまなブルースを取り上げてきたけれど、おそらく今回で打ち止めだろう。

 ピードモント・ブルースは白人音楽からの影響が顕著なブルースで、その名称とは裏腹にあまりブルースを感じさせない音楽でもある。スリーフィンガーピッキングのギターなどは、むしろフォーク・ミュージックと言い切ったほうがすっきりするくらいだ。エリザベス・コットン、エッタ・ベイカー、ミシシッピー・ジョン・ハート(ピードモントの出身ではないけれど)あたりは典型的な例だろう。

 そんなわけで、どちらかといえばブルース・ファンよりはフォーク・ファンを意識した選曲にしてみた。ブラインド・ブレイク、レバーランド・ゲイリー・デイビス、ブラインド・ウィリー・マクテルといったギターの名手たちもたくさん登場するはずなので、どうぞお楽しみに。ピードモント・ブルース特集の放送は、3月2日(木)午後8時からの予定です。

2017年2月20日 (月)

月の寓話Ver.3

 原曲を書いたのは大学生の頃だったはずだから、ずいぶんと大昔だ。最初は二部形式の単純な曲だったのだが、十数年後に大サビの部分を付け加えて、現在のような形になった。青臭い歌詞は若気の至りというヤツだろうが、ほぼそのまま残してある^^;

 その後2回ほど録音を試みてはみたものの、なかなか思いどおりのリズムにならない。結局いいかげんなところで妥協したのが、長いことどこかに引っかかっていた。ふと思い立って、久々に録り直してみたのが先週のことだ。

 とはいえ一から録り直すのではなくて、2番めの録音を差し替えることにした。原点に帰ってシンプルな形に戻してみようと、打ち込みのキーボード、ベース、ドラムス、パーカッション類はすべてカット。代わりに手弾きのパーカッションを入れる(!)。

 メインのボーカルは、歌詞に一箇所手を加えただけで、あとはそのまま。コーラスは全編録り直し。リズム・ギター、フィドル、オクターブ・マンドリンには手をつけない。

 ペニー・ウィッスルは、前にバンド仲間だったサックス吹きに頼んで吹き込んでもらったトラックを、申し訳ないとは思いつつ差し替えた。タンギングをしないで吹くようにお願いしたものの、それでも音が元気すぎて違和感があったため、自分で吹く頼りない音で録り直したわけだ。コーラスも差し替えたから、結局、完全なソロ・ワークに戻ってしまった。

 とりあえず今日のところは、これくらいでカンベンしといたろ^^; はたして3度めの正直……と言えるかどうか? 2度あることは3度ある、でなければよいのだが……。

2017年2月19日 (日)

あの人の未発表音源じゃなくて?

 大瀧詠一さんの未発表音源--と偽って聴かせたら、本気にする人が出てきそうだ。

 1984年の『EACH TIME』以降、自身のアルバムの制作から遠ざかっていた大瀧さんが急逝したのは、2013年12月30日だった。いつかは新作を……と心待ちにしていたファンの喪失感はいかばかりだったことか。そんな心寂しい人たちにお奨めしたいアルバムがこれだ。

Itikatai

 いちかたいとしまさ『ホーム・グロウン』。2008年の作品のようだから、大瀧さんがご存命のうちに発表されていたことになるが、うかつなことに私はつい最近まで知らなかった。

 とにかく、ボーカルの声質といい、歌いまわしといい、大瀧さんに瓜二つ。いや、ボーカルだけでなく、歌作りもアレンジも、いかにもそれらしい。曲ごとのクレジットに「dedicated to」として、元ネタを示唆するような名前が並んでいるのも大瀧流か。

 たとえば、松本隆、大瀧詠一、はっぴいえんど、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ロバート・ジョンソン、CSNY、バッファロー・スプリングフィールド、ザ・ベンチャーズ、ガロ、夢野久作、稲垣足穂、萩原朔太郎、宮沢賢治、京極夏彦……。とはいえ、たんなる物まねにとどまらず、どの曲にもしっかり存在感があるところがいい。おまけにすごく楽しい。

 そんなこんなで、最近の愛聴盤の1つ。とくに気に入っているのは、ソフィスティケートされた大滝節が美しい「ねぼけまなこ」「銀紙の街」「スターリィー・ナイト」あたり。2曲収録されているライブ音源もワイルドで悪くない。

 最後によけいなことも書いてしまうと(すみません!)、このぼーっとしたジャケットのおかけで、若干損をしているような気もしないではないな……。

2017年2月16日 (木)

リゾフォニック・ギター特集のその後

 1月26日(木)に放送されたFMラジオ「A・O・R」のリゾフォニック・ギター特集の音源を聴くことができたので、遅ればせながらご報告。

 まず、番組のサイトにアップされていたオンエア・リストをコピペしておく。

  20:02 Give It Up Or Let Me Go / Bonnie Raitt
  20:09 Little Martha / The Allman Brothers Band
  20:14 Moon Man / Infamous Stringdusters
  20:21 Death Letter / Son House
  20:28 Rosalie / Mike Dowling
  20:32 The Last Rose Of Autumn / Stacy Phillips
  20:38 Whispering / Mike Auldridge, Bob Brozman, David Grisman
  20:41 We Hide & Seek / Jerry Douglas
  20:46 These Days / New Grass Revival

 ここだけの話、「次回はリゾフォニック・ギター特集で」と言われたときには、若干の戸惑いがあった。これが「ドブロ特集」なら問題はないし、「ナショナル特集」でもOKだ。ところが、「リゾフォニック・ギター」の特集となると、とりあえずドブロとナショナル両ブランド(あるいは両スタイル)に配慮しつつ話をまとめなければならない。選曲についても同様だ。これがけっこう悩ましかった。

 曲に関しては、ドブロ、ナショナル、仲良く半々づつになるように選んだつもりだったけれど、おそらく時間の都合で3曲カット(長い曲が多かったからね)。プレイヤーで言うと、ロブ・アイクス(ブルー・ハイウェイ)、サリー・ヴァン・ミーターのドブロ勢と、ナショナルのタンパ・レッドが落とされた。

 なんとなくブルーグラス色が濃い曲が嫌われたような気がしないでもない^^; ナショナルのタンパ・レッドも歴史的には重要なギタリストなのだけれど、やや古色蒼然としすぎていたかも。そりゃ、ボニー・レイットやオールマン・ブラザーズ・バンドのほうがキャッチーだよな~。

 でも、まあアンディ・ホール(インファマス・ストリングダスターズ)をかけてもらえたのはよかった。個人的には、彼らのほうがパンチ・ブラザーズよりも好みなくらいなので……。

 ちなみに、「Whispering」は、『TONE POEMS 3』からの選曲。この曲では全員ナショナルの楽器(それもトップライン!)を使っていて、ドブロの御大マイク・オールドリッジもナショナル・スタイル4を弾いている。おそらくオールドリッジがスライドで、ボブ・ブロズマンはフラットピッキングのシングルトーン・ソロかな?

 ところで肝心の私のしゃべりだが、ナショナル、ドブロ双方に配慮しつつ、楽器について興味のないリスナーの皆様にもわかりやすい内容に--という難しいミッションのわりには、そこそこよくまとまっていたんではないかと自画自賛。スタッフの見事な編集のおかげかな?

2017年2月11日 (土)

レジェンドたちのセッション

 2月10日午後7時より、中目黒FJ'sで「FJ's10周年+丹波生誕祭」。

 FJ'sは、故深町純さんが開いたお店で、お元気なときにはよく演奏していらしたようだ。私も一度だけ拝見したことがある。そのFJ'sの10周年と、ギタリストの丹波博幸さんの誕生日イブのお祝いとを兼ねたライブだった。

 ホスト・バンドは、丹波博幸、宮原芽映、窪田晴男というギター・トリオのShiro。これに上原ユカリ裕がパーカッションで加わる。さらに、いまみちともたか、和田ジョージをはじめとする、丹波さん人脈のゲストが多数。そして忘れちゃいけない舞踏家の岡佐和香さんのダンスも見られた。

 よくよく考えて見れば、パール兄弟にバービー・ボーイズ、元村八分&シュガー・ベイブ、元フラワー・トラベリン・バンド……と、日本のロック史を飾る恐ろしいメンバーが一堂に会していたのだな。あまりにもアット・ホームな雰囲気で、そのときは気にも留めないでいたけれど。そして、丹波さんのギターはこの日もノリノリだった。

2017年2月10日 (金)

ICE STATIONのコンサート

 ピーター・バックは予想を超えて地味だった。R.E.M.のときもけっして前面にしゃしゃり出てくるタイプではないとはいえ、1人ぽつんとステージの後ろに立ち、淡々とギターのコードを弾いているばかり(ベースもちょこっと弾いたけれど)。アンコールで歌っている姿を見られて、少しほっとした^^;

 2月9日(木)、渋谷WWWでICE STATIONのコンサート。地球温暖化の問題に関心を持つアーティストたちによるアート・プロジェクトだそうで、グリーンランドのロック・バンド、ナヌークと、アメリカのロック・ミュージシャンたちによるセッション・ユニットとが共演した。

 もっとも、ナヌークがそれらしい歌を歌っていたくらいで、地球温暖化に関わるメッセージはほとんどなかったような。アメリカ人のユニットに至っては、ベースボール・プロジェクトがメインだったような印象すらあった。音楽のコンサートという趣旨からすれば、それはそれでよかったのかもしれないけれど、個人的にはやや拍子抜けもした。少なくとも、なぜこの2つのバンドが共演したのかについて、もっとはっきりわかるように伝えてもよかったのではないか。

 そんな感想はともかく、演奏自体はたいへん楽しめた。グリーンランドの言葉で歌うナヌークのパフォーマンスも新鮮でよかったが、それにも増して後半のアメリカ人ユニットのパワーが圧倒的。特段新しいことをやっているわけではないけれど、ご機嫌なロックンロール大会という雰囲気が楽しかった。

 会場のWWWは初体験だったが、よいコンサート・スペースだと思う。客席にかなりの段差があって、後ろの席でもたいへん見やすい。おまけにステージまでの距離がずいぶんと近い。音もやけにクリアで驚いた。これだけいいサウンドの小屋はなかなかないかも。

 ところで、ステージがよく見えたおかげで気づいことがある。使用していたレスポール、ハミングバード、EBといった楽器類が異様にピカピカしていた。どれも新品みたいではないか。あれって自前だったのかな?

2017年2月 9日 (木)

夢のコード・フォーム

 何日か前に見た夢。わざわざ書くほどのこともないかと放ってあったのだが、なんとなく気になるところがあり、やはり記しておくことにする。

 友部正人さんとのセッション。曲のコード進行について話している。コード譜を見ながら口でコードネームを伝えていると、「5 8」というコードが出てきた。なんと読んでいいかわからないので、ポジションで説明する。「5フレットを人差し指でバレーして、2弦6フレット、3弦7フレット、4弦8フレットを押さえます」

                        

 目が覚めてからつらつら思うに、こんなコードは押えたことないはず! 音の構成としては、BbMaj7になるのかしらね? どこかで使えないか、今度試してみよう。

2017年2月 6日 (月)

ムーンシャイナー2月号

 ブルーグラス専門誌『ムーンシャイナー』(BOMサービス)の最新号が届いたので、ご紹介する。

Moonshiner2017

 表紙はフィドラーのクリスチャン・セドルマイヤー。この号では、去年の11月1日に開催されたセドルマイヤーさんのフィドル・ワークショップのレポートを書かせていただいた。私の記事以外にも、ご本人のメッセージや、共演した岸本一遥さん、山田拓斗さんの文章も載っていて、なかなか面白かった。……というか、こんな凄腕のフィドラーのみなさんをさしおいて、私が偉そうに原稿を書いてよかったのかしらね?

 --なんて思いつつ、ご本人のメッセージを読んでいたら、4月に10ストリング・シンフォニーのレコーディングをすると書いてあるではないか! おぉ、いよいよアルバムを出すんだな。レコーディングはスコットランドでやるんだって? プロデューサーは、ラウーのギター&ボーカルのクリス・ドレバー? こいつはすっごい楽しみだ。

2017年2月 4日 (土)

Yesterday Once Moreをもう一度

 2月4日はカレン・カーペンターさんの命日だそうな。

 ちょっと前に「Yesterday Once More」の拙訳バージョンをアップしてみたものの、やっつけ作業であまりにも音のバランスが悪く、ボーカルがよく聴き取れないと不評だった。そこであらためて録り直してみた。カレンさんの命日に公開するのも多少の功徳……にはならんかな。

 やっつけ仕事には変わりないけれど^^; 一応ボーカルが聴こえるようにはなったと思う(志が低いこと^^;)。

 ボーカルをダブル・トラッキングするつもりはなかったのに、操作ミスでガイド・ボーカルを重ねてダビングしてしまった。もう一度録り直すのがめんどうだったのと、これはこれでありかなというフレキシブルなスピリット(?)とでOKテイクに。まあ、歌はどうでもいいので、歌詞だけ聴いてくださいませ……。

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