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2015年5月22日 (金)

72年の音楽雑誌をチェック

 『ヤング・ギター』1972年10月号(新興楽譜出版社)。表紙は遠藤賢司さん。ご本人も愛器のD-35も、とても若々しい。

Yg197210

 この雑誌は古本屋で手に入れた。ニッティ・グリティ・ダート・バンドの「リビング・ウィズアウト・ユー」のギター譜が目当てで買ったはずだが、家に帰って開いてみたら、該当のページは切り取られていてなかった^^; それにしてもきれいに切るもんだよな~。いたいけなRobin少年は、この事実になかなか気づけず、何度もページをめくって探したもんよ。これを売った人、まだ生きていたら反省するように……。

 いろいろ思うところがあって、昔のフォーク雑誌のバックナンバーを読み返しているのだが、これがなかなか面白い。いちばん驚いたのがディスク・レビューのコーナーだった。この号では洋楽のアルバムが24枚に対し、邦楽は6枚。ほかの号では1ページの邦楽欄が埋めきれず、シングル盤で穴埋めしてあったり……。そんなに紹介すべきアルバムがなかったのだろうか?

 その希少な6枚のアルバムの内訳はというと、まずベルウッドが3枚。あがた森魚『乙女の浪漫』、西岡恭蔵『ディランにて』、武蔵野たんぽぽ団『武蔵野たんぽぽ団の伝説』。残りの3枚は、吉田たくろう『元気です。』(CBSソニー)、乱魔堂『乱魔堂』(ポリドール)、片山知子『四季の歌』(東芝)。いまとなってはなかなか強力なラインアップという印象だが、当時のレビューはけっこう手厳しい。手放しで誉めてあるのは『ディランにて』『武蔵野たんぽぽ団の伝説』くらいで、残りの4枚、とくに『元気です。』『乙女の浪漫』の評は、妙に奥歯に物の挟まったような言い回しが目立つ。評者の名前は書かれてないのだけれど、きっとお気にめさなかったんだろうな。それぞれの評価が定まったいまとなっては、この突き放したような文章がずいぶん新鮮で面白かった。

 ちなみに洋楽のラインアップはさらに豪華だ。T・レックス『スライダー』、デビッド・ブルー『短編集』、エマーソン・レイク&パーマー『トリロジー』、アーロ・ガスリー『放浪者の子守唄』、ジェシ・デイビス『ウルル』、『ロバータ・フラック&ダニー・ハザウェイ』、ヴァン・ダイク・パークス『ディスカバー・アメリカ』。さらにジャニス・ジョプリン、トム・フォガティ、クリス・スペディング、アル・スチュアート、ドノバン、エドガー・ウィンター、アイク&ティナ・ターナー、ジョニー・キャッシュ……。再発盤も含まれてはいるものの、1ヵ月間でこのメンツはすごい! やはり70年代は充実した時代だったのだな。

 ところで、ヤング・ギターの編集後記は、この頃にはもう手書きだった。編集長の山本隆士さん以下、諏訪洋二さん、大川賀智子さん、星曜子さん。諏訪さんの書く字は、律儀な性格をよく現わしているような気がする。一読者だった私が、この諏訪さんといっしょに仕事をする日が来ようとは、当時は夢にも思っていなかった……。

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