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2014年8月24日 (日)

小平でブルーグラス・トーク

 佐々木仁さんは、私の師匠である。

 新宿のソフトハウスで、しがないプログラマー稼業をしていた若い頃、会社の昼休みに読んだ音楽誌に「スタッフ募集」の告知を見つけ、しばらく悩んだ末に電話をかけて面接の約束をとりつけたことがあった。西日の当たる明るい部屋で応対してくれたのは、目のギョロっとした実直そうな感じの男の人だった。細かいやり取りは忘れてしまったけれど、音楽の趣味や現在の境遇などを聞かれ、雑誌の現状や人手が必要な理由などを話してもらったと思う。最後に「家が近いのが気に入った」と言われ、その場であっさり採用が決まった。

 私が面接を受けた会社の名前は、ジューンアップル出版。雑誌名は「ブルーグラス・リバイバル」。面接担当者の名前は佐々木仁といった。これが仁さんとの初めての出会いになる(もっとも仁さんの顔自体は、それ以前からよく知っていた)。こうして1人のとぼけた編集者が誕生した。右も左もわからないズブの素人に、原稿の書き方や校正のイロハ、写真のトリミングにレイアウトの指定と、一から仕事のやり方を教えてくださったのは仁さんである。おかげでこうやって細々と原稿書きを続けてこられた。これにはいまでも感謝している。

 その仁さんが主催する「小平ブルーグラストーク」なるイベントで何かしゃべるように言われて、出かけてきた。DJトークは何度かこなしてきたけれど、ブールグラス・ファン限定で話をするのは、今回が初めてだ。よい機会だからブルーグラス成立の過程をあらためて振り返ってみようと思い、1920年代~30年代の音源とビル・モンローやフラット&スクラッグスの音楽などを比較しながら、全17曲ご紹介した。オーディオ・システムがやや不調で、音が乱れるところもあったけれど、なんとか無事に終了した……と思う。

 ありがたいことに、会場は今回も満席。平均年齢はやや高い感じもしたけれど、そのぶん熱心に聴いてくださったようで、たいへんありがたかった。CDプレイヤーの操作や書籍の販売もスタッフのみなさんがすべて引き受けてくださったので、こちらはしゃべるだけですんだし。それにしても、みなさん手馴れてらっしゃる。

 私のトークに加えて、仁さんのトークとブルーグラス・バンドの生演奏とで、トータル3時間あまり。撤収後は近くの居酒屋で打ち上げとなった。20人近くの方が参加されていたようで、ずいぶんと盛り上がったのだ。いろいろ貴重な話をうかがったり、トークの続きの質問をいただいたり。仁さんの人徳というべきか、ブルーグラス愛にあふれた1つの家族のような集まりで、たいへん居心地がよかったな。

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コメント

遠路お疲れさまでした。
私のことをよく書いていただき感謝を申します。
来年、今度はアイリッシュを含めたブリティッシュトラッドとオールドタイムの関係トークを計画しますので再び小平に来てください。そのときはバンドのプレイもお願いします。今回はビル・モンローの「Soldier's Joy」の緊張感がたまりませんでした。リチャード・グリーン&モンローともにもの凄い演奏にふるえました。ありがとうございました。

>sasaki jinさま

土曜日はありがとうございました。
仁さんの主催するイベントに呼んでいただけて光栄です。

ブリティッシュ・トラッドとオールドタイムですか……。
なかなかの難物ですね^^;
何かそれらしい演奏もできるように精進いたします。
誰に助っ人を頼もうかな~?

こんにちは。
 
お疲れ様でした。
盛況だったようで良かったですね (o^-^o)
 
Robinさんの歴史が またちょいとわかった記事でした。

>花mameさん

「歴史」というより、「転落の軌跡」ですかね~^^;

おかげさまで盛況だったと思います。
珍しくサインをさせられたり、
2ショット写真を撮られたり……。

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