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2014年5月30日 (金)

大滝詠一さんの創作の秘密に迫る大冊

 レコード・コレクターズ増刊「大滝詠一Talks About Niagara」(ミュージック・マガジン)を読んでいる。

Otakibook

 「コンプリート・エディション」とあるように、2011年に出版された書籍の増補改訂版のようだ。こんなに早く改訂版を出すことになるとは、当のご本人も含めて、おそらく誰も思っていなかったのではないか。

 470ページもある分厚い本のうち、まだ153ページしか読んでいないのだが、新たに付け加えられたという冒頭のインタビュー記事「1970~1972」に目を通したところで、久しぶりに「シングルス・はっぴいえんど」「大瀧詠一ファーストアルバム」を聴きたくなって、早くも中断……。

Happysingle

 「シングルス・はっぴいえんど」(ベルウッド 1974)は、「Oldies and Badies」という、なにやら皮肉めいた副題がついたシングル盤のコレクション。はっぴいえんどのシングル3枚と、大滝詠一(めんどくさいので、タイトル以外の名前はこちらで統一させていただく)のシングル2枚、細野晴臣のシングル1枚、計12曲を収めてある。いままで気にしてもいなかったが、LPのA面が大滝&細野のソロ曲、B面がはっぴえんどの曲となっているところが面白い。

 このアルバムのポイントは、シングル用の別テイクやアルバム未収録曲が半数を占めていたことだろう。はっぴいえんどは、「12月の雨の日」「はいからはくち」がアルバムとは別バージョン。大滝さんのソロは、「空飛ぶくじら」がアルバム未収録。残りの3曲も別バージョンのようだ。このあたりの事情は、上記のインタビューを読んで、すとんと腑に落ちた。

Bellwood

 余談ながら、ベルウッドのシングル・コレクションの企画は、はっぴいえんど以外にもあったような気がして、先日、楽器のカタログを整理したときに見つけていたベルウッドのカタログをチェックしてみたら、「シングルス・六文銭」がレコード番号1番違いで載っていた。するってぇと、この2つのグループがベルウッドの2枚看板だったってことか? あがた森魚さんは、アルバム1枚にするほどシングル盤出てなかったのかな?

Otakifirst

 「大瀧詠一ファーストアルバム」に関しては、レコードのマトリクス番号の話が面白かった。この数字はレコードごとのプレスの版数みたいなものを表わしているらしいのだが、私の持っている同LPだと、0SKLB 6025 X-3/6026 X-3。湯浅学さんの説明によれば、この数字でアメリカ・カッティグのマスターを使った73年のプレスであることがわかるそうな(詳しくは本書を読んでください)。いや~、今日の今日まで、こんな数字のことなんか気にしたことなかったよ^^;

 さて、話を元に戻して。本書では、それぞれの曲がどのようにして生まれたかを、大滝さん自らが元ネタを明かしながら紹介してくれるのだが、これが興味深い半面、なんか手品の種明かしみたいで、正直聞かなきゃよかったという気分にもなった。そういう分析的な聴き方をしたい人にはすごくタメになるんだろうけど、個人的には魔法は魔法のままにしておきたかったかも。それと、大滝さんが根っからのサウンド志向の人なんだなというのも、あらためてよくわかった。

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