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2012年8月11日 (土)

D-45がD-18になった話

 近頃はあまり見かけなくなったような気がするが、ひと頃は、わりと高級な楽器が質屋でちょいちょい手に入ったものだった。私も質屋回りにハマっていた時期がある。そんな頃に体験した印象深い思い出話を1つ。

 その質屋のことは、前から気になっていたのだ。ウインドウにいろいろな商品を展示している中に、ちょくちょく楽器が混じっていたからだ。わりとエレクトリック・ギターが多かったような気がするが、その日置いてあったのはマーティンD-18だった。

 すでにD-28を持っていたので、D-18はそんなにほしかったわけでもないのだけれど、値段が安いのが気に入った。お店のおやじさんに頼んで、往来で試奏をさせてもらう。70年代の楽器らしい。オリジナルの樹脂製ケースも付いている。音はまずまず。「クラックを1箇所修理しなくちゃならない」と難癖をつけると^^;、1万円まけてくれた。それで交渉成立。

 商談がまとまってからも、気のいいおやじさんはいろいろ話しかけてくる。「お客さん、ギターうまいね」なんていうお世辞は話半分に受け流していたのだが、そのうちにこちらが心底仰天するようなことを言い出した。

 「お客さんだったら、もっといいギターがあったんだけどな。マーティンのD-45だったんだけど。69年の」。え! 69年のD-45っていったら、戦前のオリジナル・モデルとまではいかないにしても、ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)製のかなりのレアものじゃないか! 「ちょっと前に売れちゃったんだよ。業者に電話したらすぐやって来てさ。ケースもなかったのに、45万円で喜んで買っていったよ。すごい珍しいギターなんだって言ってた。安かったかな?」

 安かったもなにも、そのまま右から左へ持っていっただけで、おそらくウン百万円の値段がつくことでしょうよ。--なんて思ったけれど口には出さず。ひとこと「安かったと思いますよ」とだけ答えるワタシ。う~ん、釣り落とした魚はおそろしくデカかった……。

D18t

 これがそのとき手に入れたD-18。もう手元にないため正確な年代はわからないが、70年代の製品であることは間違いない。ペグはグローバー・ロトマチック。ピックガードはアセテート製のブラック。D-18はD-28と違って、70年代に入ってもボディの材質が変わってないのが大きい。それにつけてもD-45……。

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