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2012年7月29日 (日)

長年のパートナーは000-18

 HD-28を入手したあとも、マーティン熱は収まらなかった。むしろますます重くなったくらいで、「今度はビンテージがほしい」と、掘り出し物を探して楽器店をうろつく機会が増えた。

 そんなある日のこと、渋谷のヤマハで見つけたのが、1959年製の000-18だった。この年代のマーティンにしてはめっぽう安い。--というか、新品で手に入れたHD-28の半額くらいの値段で売られているではないか!

00018t

 アンプラグド・ブーム以前だったため、まだ000の人気がなかったという事情があったにしても安すぎる。よく見ると、表の板が割れまくっていて、さらにサイドもバックも傷だらけ。どうやら前のオーナーが、うつぶせ状態で踏んずけたかなんかしたらしく、ブリッジの厚みの分だけ表の板が陥没し、それをなんとかつなぎ合わせてあるようだ。なるほど、コンディションが悪いゆえの価格設定なのか。

 多少の懸念はあったものの、製造年と価格の安さに目がくらみ、その場で購入してしまった。

 これでめでたしめでたし--となればよかったのだが、家に持ち帰って鳴らしてみて愕然とした。サスティンのまったくないボソッとした音しかしない! どうやら、楽器屋さんの店頭で弾いたときは頭に血が上っていたため、冷静な判断ができなくなっていたらしい。女の人との出会いなんかでも、そういうことってあるっしょ? 若気のいたりっつーか……^^;

  正直、これはアカンかな?--と思ったものの、そのままあきらめるのも忍びないので、きれいに磨き、弦を換え、ステレオのスピーカーに立てかけて1日中音楽を聴かせ……とやっていたら、あら不思議。ある日突然、知り合いのミュージシャンや楽器屋さんにもびっくりされるような、いい音がするようになった。以来、ずーっとメインギターとして使い続けて今日に至る。やっぱりあれは運命の出会いだったのだな。

Dsc06066

 写真ではよくわからないが、サウンドホールの回りの板も、ロゼットに沿ってめいっぱい割れている。ベッコウ柄のピックガードの傷は、購入後につけたもの。長年の相棒だからね。

Dsc06091

 スタイル18はマホガニー・バック&サイドが基本。地味な装飾ながら、コストパフォーマンスは高い。

Dsc06064

 ペグヘッドの角が丸みを帯びているのは60年代のモデルの特徴と言われるが、このギターもかなり丸めな感じだ。

Dsc06073 Ooo18p

 ペグはグローバーのオープン・タイプ。独特なノブの形状は、バタービーン(インゲン豆)とも称されている。この時期、スタイル28では、すでにクローズドタイプのグローバー・ロトマチックが採用されているが、000-18で採用されるのは、ずっと遅れて1967年から。

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