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2012年3月20日 (火)

スタイルLの位置づけ

 ギブソン・アーチトップ・ギターのまとめということで、スタイルLの相対的な位置づけについて考察してみたい。

 L-5の「L」はロイド・ロアの「L」--などというまことしやかな説もあるようだが、もちろんこれは事実誤認。ロイド・ロアがギブソンに関わる以前から--というか、まだ10代半ばのガキんちょだった頃から、スタイルLという名称は存在した。参考までに、初期のギブソンのモデル名の体系(スタイル名)について整理しておく。

  A マンドリン(ティアドロップ・タイプ)
  F マンドリン(スクロール・タイプ)
  H マンドラ
  J マンドベース
  K マンドセロ
  L ギター(スタンダード・タイプ)
  O ギター(スクロール・タイプ)
  R ハープ・ギター(共鳴弦6本)
  U ハープ・ギター(共鳴弦12本)

 Lineupm

 一見してわかるように、適当に間を空けながらアルファベットの文字を順番に並べている。とくに何かの頭文字になっているということはなさそうだ。

 若干補足しておくと、スタイルR(ハープ・ギター)は、ごく短命に終わったスタイル名。マンドベースは、1912年になって追加された「新しい楽器」なので、マンドラとマンドセロの間に割り込むような形になっている。ポジション的にはマンドセロ(K)とギター(L)の間に持ってきたほうが収まりがよさそうなのだが、困ったことにここだけ文字の余裕がない。しょうがないから、その上の隙間に放り込んだという感じだ。

 なぜマンドセロとギターの間が空いていなかったか--というのを想像するのも面白そうだが、それはまたの機会に。

 このラインアップを見ても、当時の主力製品がマンドリン属の楽器で、ギターはそれに続く第2の商品だった状況がうかがえる。スクロールの付いたボディを持つスタイルOや、ハープ・ギターのスタイルUに比べると、スタイルLはシンプルなデザインのスタンダードな楽器と言えるが、結局今日まで生き残ったのはこちらのほうだった。やはり構造的に無理がなかったのが大きいのではないかと思う。

※上の写真は、右からL-3(ギター)、K-4(マンドセロ、国産のコピー・モデル)、H-4(マンドラ)、F-4(マンドリン)、A-4(マンドリン)。サイズの違いがよくわかる。

Robin31

 ついでにL-3の大きさがわかる写真もアップ^^; 前にも書いたように、L-4はこれよりひとまわり大きくなる。

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