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2012年3月 7日 (水)

ロイド・ロア期のL-2アーチトップ

 L-2はL-3の1つ下のクラスのモデルで、塗装や装飾の違いを除けば、ほぼ同程度の製品と言える。わかりやすい違いは、サンバースト(ぼかし)の代わりにブロンド・フィニッシュ(ナチュラル系のゴールデン・オレンジ・フィニッシュ)が採用されているところだろう。

Dsc05619

 生産時期は意外と短く、1907年から1923年までは製造されていない。26年には製造中止となっているから、実質10年足らず。このため生産数もそれほど多くないはずだ。その後、L-2は新たにフラットトップ・ギターとして復活することになるが、それはまた別の話。

 このL-2は、シリアルナンバーから判断すると1923年の終わりに製造された楽器のようだ。だとすれば、生産再開されたばかりの初期の製品ということになるか。23年と言えば、いわゆるロイド・ロア期の楽器に当たる。これがL-5やF-5であれば、目の玉の跳び出るような値段で取引されるところだが、このクラスのアーチトップ・ギターはあまり人気がないため、現在でも比較的安価で入手できる(じゃなきゃ、私が持ってるわけがない)。一桁どころか、ヘタをすると二桁値段が違うものね。

 ロイド・ロア期の楽器ということで、当然ペグヘッドにはトラスロッド・カバーが付いている。ヘッドストックの幅が狭いのもこの時期の特徴だ。下のクラスのモデルのため、貝細工の装飾はなし。 すっきりとシンプルなデザインだ。

L2h

 バック&サイドの材は、やはりバーチ(樺)。フレイム・メイプルとはいかないものの、なかなかきれいな模様(杢)が見られる。

L2b

 サウンドホールの周りの装飾は、これもまたシンプルなダブル・リング。こういう質実剛健な雰囲気は嫌いではない。それにこのギターは、めちゃくちゃ音がいいのだ。見た目より中身ということで……。

Dsc05620

 テールピースは、現行のトラピーズ・テールピースと同等のもの。なぜか下から弦を通せなかったので、逆に上から入れ、くるっと一回転させて弦を張っている。そのぶんテンション感はゆるくなっているはずだ。

 ブリッジを削って弦長補正をしたあとも見られるが、これは素人っぽい仕上がり。以前のオーナーが自分でやったものと思われる。

L2br

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