« 確定申告びより | トップページ | DVDミステリー »

2012年3月15日 (木)

そして時代は17インチへ

 オーバルホール(楕円形のサウンドホール)、16インチ・ボディのL-4は、1922年以前のギブソン・アーチトップ・ギター(スタイルL)の最上位モデルだった。

 fホールを持つアーチトップ・ギターが初めて登場したのは22年のこと。このギターこそ、ギブソンのみならず、すべてのアーチトップ・ギターの象徴とも言えるL-5である。この時点ではL-5のボディは、まだ16インチのままだった。

 音楽の嗜好が変わり、より音量のあるギターが求められるようになると、L-5はひとまわり大きな17インチ・ボディに生まれ変わる。この重要な変更は1934年に実施された。

Dsc02219

 写真のL-10は、L-5から派生した廉価モデルの1つ。当初はやはり16インチ・ボディだったが、L-5と同じく34年に17インチ・ボディに変更されている。写真のギターの製造年は失念したが、30年代後半の製品のはず。

Dsc02221

 17インチのアドバンスト・ボディはかなりのボリューム感がある(ギブソンには18インチ・ボディのスーパー400というモンスターもいるけれど)。チェッカー模様のバインディングやダブル・トライアングル(三角形)のポジション・マークがこの時期のL-10の特徴だ。

Dsc04233

 ヘッドのインレイは、ダイヤモンド&カーリキューズと呼ばれるデザイン。 あまりポピュラーなものではないが、70年代のフラットトップ・ギター、ヘリテイジにも流用されている。ヘッドのロゴから「The」が取れて、角度がなくなっているのも大きな変更点だ。

Dsc01440

 オリジナルのネックは、この時代の例に漏れずかなり太かったはずだが、入手したときにはかなり無残に削られていた。おかげで見事なフレット音痴状態(ネックのバランスが崩れると、簡単にねじまがってしまうのだ)。これをシェープアップし直すのには苦労した。ちなみに、ヒールのところは完全にはきれいになっていない。

« 確定申告びより | トップページ | DVDミステリー »

楽器」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: そして時代は17インチへ:

« 確定申告びより | トップページ | DVDミステリー »